楽天・則本昂 最速157キロで7勝目 チーム連敗5で止め3位浮上

[ 2021年7月7日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―2オリックス ( 2021年7月6日    京セラD )

<オ・楽>8回、ぴしゃりと抑え雄叫びをあげる則本(撮影・平嶋 理子)
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 勝負に徹して、渾身(こんしん)の1球を投げ込んだ。8回2死走者なし。楽天・則本昂は静かにサインにうなずいた。打席に立つ宗には初回、右足に死球を当てていたが「申し訳なくてインコースは攻めづらかったけど、勝負の世界なんで」。ためらうことなく内角低めに投げ込んだ直球で空振り三振を奪った。この日の100球目で自己最速にあと1キロに迫る157キロを計測。「うっしゃあ!」という大きな雄叫びがチームを奮い立たせた。

 「首位を走っているオリックスに勝たないと上は目指せない。そういう気持ちでマウンドに上がった」

 立ち上がりに制球を乱して2点を失ったが、試合が進むにつれてギアが上がった。2回以降は1安打無失点と圧巻の投球。試合は同点のまま終盤を迎えたが8回3安打2失点の気迫の投球が9回の打線の爆発を呼び込んだ。チームは連敗を5で止め、3位浮上。「とにかく勝てたことが良かった」とうなずいた。

 相性の良さを発揮した。オリックス戦の勝ち星はカード別では自己最多となる19勝目。通算防御率も2・86と「キラー」にふさわしい成績を残している。自身に勝敗がつかなかった4月28日も京セラドームで8回2安打無失点と快投しており「ここのマウンドは嫌いじゃない。その良さが出た」と納得顔だ。

 このカードは則本昂→田中将→岸の「必勝ローテ」を組んで敵地に乗り込んできた。先陣を切った則本昂が「まだ前半戦。独走態勢に入らせないようにしなければ」と話すように、まだまだ勝負はここからだ。 (重光 晋太郎)

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2021年7月7日のニュース