阪神・近本 新人から2年連続の100安打 巨人に一矢報いる3ラン

[ 2020年10月4日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-7巨人 ( 2020年10月3日    甲子園 )

<神・巨(18)>9回2死二、三塁、3点本塁打を放ち、ナインとエアタッチの近本(撮影・北條 貴史)
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 今季最多2万64人の観衆を沈黙させたまま帰路につかせるわけにはいかない。阪神・近本が、意地の一発で最終盤に見せ場をつくった。

 ワンサイドゲームでも研ぎ澄ませていた集中力。7点劣勢の9回、1点を返しなお2死二、三塁の好機で迎えた第5打席だった。あと1死まで追い込まれた状況で、宮国に対し5球連続ファウルで粘ると10球目の高めに浮いた直球を逃さず右翼スタンドへ。今季9号3ランで3点差に詰め寄り、この日一番の盛り上がりを演出した。

 「特に数字を意識していることはないですが、チームのためになる一本を積み重ねていきたいと思ってるので、もっともっと打てるように頑張ります」

 節目の一本を会心の当たりで叩き出した。5回の左前打でリーチをかけていた今季100安打目を刻んだ。新人から2年連続での到達は球団では98、99年の坪井以来21年ぶり。通過点とはいえ、虎の若きヒットマンが球団6人目の偉業を成し遂げた。

 2日に左肘付近に死球を受け苦悶(くもん)の表情を浮かべたが「問題ありません」とフル出場。チームとして巨人戦9年連続の負け越しが決まる屈辱の中、2安打3打点と奮闘した。守護神のデラロサを引きずり出した快音を、矢野監督も「あっさり終わらないのは大事なこと。ずっとそういうふうにやってくれていると思う。(2年連続100安打も)開幕から苦しんだ中でここまで持ってきたのも、それは自信になってくる」と称えた。

 9号は、昨年に並ぶ自己最多タイ。キャリア初の2桁本塁打にも王手をかけた背番号5が、先頭に立って虎を鼓舞していく。 (遠藤 礼)

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