「誠ユニホーム」でモチベアップ ロッテ 安田V弾初体験 神話継続100打席ぶり6号3ラン

[ 2020年10月4日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-3西武 ( 2020年10月3日    ZOZOマリン )

<ロ・西>7回1死二、三塁、安田は勝ち越しとなる右越え本塁打を放つ (撮影・西川祐介)
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 逆転のロッテが本領発揮だ。3―3の7回、若き4番・安田尚憲内野手(21)の100打席ぶりとなる6号3ランで勝ち越し。中盤まで3点リードを許すも6回に追いつき、3年目で初の決勝弾となる一発で今季25度目の逆転勝利をつかんだ。ソフトバンクと首位を争うロッテナイン。シーズン2位から逆転で日本一に輝いた05年の「誠ユニホーム」がよく似合った。

 逆転の主役は、この男だ。同点の7回1死二、三塁。安田のバットが、森脇の内角カットボールを右中間席まで運んだ。

 「何とか抜けてくれ、と思いながら走った。うれしい」

 9月6日のソフトバンク戦以来、23試合、ちょうど100打席ぶりの一発は勝ち越しの6号3ランとなった。

 中盤まで3点を追う展開。6回に福田秀の3ランで同点とし、4番が迎えた絶好機だった。1日の日本ハム戦では、1点を追う9回2死満塁で見逃し三振。「本当に悔しかった」と引きずり、この日も3回2死満塁で一ゴロに終わった。

 雪辱のチャンスは7回に訪れた。打席に入る直前、福田秀から「ひるんだら負けやぞ」と声をかけられ、吹っ切れた。安田は「震える場面もたくさんある。でも頼れる先輩方がいる」と感謝。本塁打を放った試合は6戦全勝と不敗神話も続いている。井口監督も「本人の中でいろいろあったと思う」と若き主砲の一発に目を細めた。

 球団設立70周年記念として、今回の西武3連戦は日本一に輝いた05年シーズンの「誠ユニホーム」を着用。その年、シーズン2位からプレーオフを勝ち上がり31年ぶりのリーグ優勝。阪神との日本シリーズを4勝0敗で制した。その日本シリーズダイジェストをYouTubeで観賞したという安田は「モチベーションが上がる。このユニホーム、気持ちが引き締まる」と笑みを浮かべた。

 今季50勝のうち、半分の25勝が逆転劇。試合後半では7回の総得点数が46得点と高い。安田も今季6本塁打中、半分の3本をこの7回に放っている。

 今度はペナントレースの逆転。「このまま突っ走りたい」という若き主砲の視線は、首位ソフトバンクの背中を捉えた。(君島 圭介)

 ○…安田(ロ)がV弾となる6号勝ち越し3ラン。自身の肩書付き本塁打は(☆は決勝本塁打)

 年月日 対 肩書

18・10・2ソ 同  点

20・8・20ソ 同  点

  10・3西☆勝ち越し

 と通算3本目になるが、勝ち越しおよび決勝弾はプロ初だ。また、本塁打も含めた肩書付きの殊勲安打は今季13本目。チームではマーティン、井上の各15本に次ぐ3位と打率.233ながら貴重な一打を多く打っている。

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