早大・早川連投 満塁ピンチで無失点救援、その裏同点呼んだ スカウト驚嘆「プロでも必要なマインド」

[ 2020年10月4日 18:57 ]

東京六大学野球秋季リーグ戦第3週第最終日 2回戦   早大6―6法大 ( 2020年10月4日    神宮 )

<東京六大学野球2020秋季リーグ戦第3週 早大・法大>5番手として登板し、1回2/3を投げ無失点の投球を見せた早大・早川(撮影・河野 光希)
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 早大2点ビハインドの8回1死満塁。3番・中村迅主将(4年、常総学院)を迎えた絶体絶命のピンチで登板した早川隆久投手(4年、木更津総合)はフルカウントから捕手・岩本久重(3年、大阪桐蔭)のカットボールを要求するサインに首を振った。

 「カットは見切られるかも…。真っ直ぐを投げて打たれたら後悔はしないし、三振を取れば(チームは)勢いづく」。最速155キロ左腕も前日112球完封から連投の疲れは否めない。それでも外角へこの日最速149キロ直球を投げ込み、見逃し三振に斬ると、左手でガッツポーズを作った。

 エース兼主将の気迫に打線も応える。「抑えたら絶対流れが来ると確信していた」。その裏無死一塁で早川がバントを決めると、熊田任洋内野手(1年、東邦)の右中間三塁打、代打・福本翔外野手(3年、早実)連続長打で同点。引き分けに持ち込み、0・5ポイント獲得に貢献した。

 「あそこをしのぐのは早川しかいない。お陰で奇跡的に追いつけた。頼もしかった」と小宮山悟監督(55)は絶賛。さらに「4年生になって背番号10(主将)を背負うと、マウンドの立ち姿が本当にたくましくなった。プロに行っても5年後、10年後が楽しみ」とロッテ、横浜で通算117勝をマークした指揮官は、教え子の成長に目を細めた。

 3週間後のドラフト会議を控え、ネット裏のスカウト陣も驚嘆した。「大したもんだよ」と広島の苑田聡彦スカウト統括部長が唸れば、日本ハム・大渕隆スカウト部長も「監督、チームメートの期待に応え結果を出した。プロで活躍するためにも必要なマインドだと思います」と話した。

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2020年10月4日のニュース