阪神 頼みのサンズ&ボーアが大ブレーキ 巨人に9年連続負け越し 矢野監督「悔しさ持って戦う」

[ 2020年10月4日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-7巨人 ( 2020年10月3日    甲子園 )

<神・巨(18)> 6回1死一、三塁、ボーアは二直に倒れる (撮影・平嶋 理子)                                                         
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 阪神は3日の巨人戦に4―7で敗れ、敵軍の優勝マジックを19まで減らした。優勝の望みをつなぐためには4連戦全勝が最低条件と見られた中、2戦目で完敗し、9年連続のカード負け越しも決定。ジェリー・サンズ外野手(33)、ジャスティン・ボーア内野手(32)の両助っ人が不振で、今季最多2万64人が詰めかけた甲子園で、矢野燿大監督(51)にも痛すぎる黒星となった。

 9回の4得点の反撃もあまりに遅かった。試合後の矢野監督は怒りや悔しさを表に出すことなく、静かに、そして力なく敗戦を振り返った。

 「結果は受け入れるしかないんで。明日取るしかないんで。何も変えるところはないんでね、悔しさを持って戦っていきます」

 巨人戦の9年連続負け越しも決定。0―7の9回こそ大山の右中間二塁打から打線がつながり、最後は守護神のデラロサまで引きずり出した。とはいえ、大差がついたことで相手が余裕の継投をしてきたところにつけ込んだもの。指揮官も「もちろん、もっと早くいかなあかんし、どうしても投手陣が苦しい状況なんで、打者が頑張ってもらわないと」と喜べなかった。

 頼みの助っ人陣の不振が響いている。4番のサンズは2四球こそ選んだがこの日も快音無し。5試合、20打席無安打となり、打点も0と勝負強さも陰りを見せている。相棒・ボーアもここ28打席で1安打0打点。得点源の両大砲が沈黙していては、勢いも出ない。井上打撃コーチは「2人ともよく練習するし、ずっとゲームに出てくれる。だからこそ疲れもたまってきているし、調子の波もあると思う。2人がきっかけをつかめるように一緒にやっていきたい」と必死で前を向いた。

 週末のデーゲームの巨人戦となり、今季初めて2万人を超える2万64人の観衆が甲子園に戻ってきた。どれほど絶望的な状況となっても、最後まで諦めないのはファンも同じ。いや、たとえ優勝が消えたとしても、絶対に負けられないのが「伝統の一戦」だ。直接対決4連戦は残り2試合。どんな形でもいい。ゲーム差12・5は絶望的にも映る。それでも意地でも連勝し、熱いエールに応えられる試合を見せなければいけない。 (山添 晴治)

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