ダル ストライクゾーンでの三振数全体で1位 直球の回転効率アップ「17年の頃と全く違う投手」

[ 2020年10月4日 02:30 ]

カブス・ダルビッシュ有(AP)
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 大リーグ公式サイトの動作解析システム「スタットキャスト」によるデータ分析を担うデービッド・アドラー記者が、ダルビッシュの進化を分析した。

 昨季後半から四死球が激減し「最も目立つのはストライクゾーンへの制球」と断言。今季は12試合、1153球を投げ、ストライクゾーンへの投球はメジャー2位の55%(634球)。さらにストライクゾーンで奪った55三振は最多だった。

 ダルビッシュ自身は直球系を課題に挙げるが、アドラー記者は「直球の回転効率は昨季の72%に対し、今季は87%と大きく向上した」と説明。回転効率の数字が高いほど、直球が浮き上がるような軌道を描く。今季の直球の空振り率はメジャートップの42・3%。平均値を2・5インチ(約6・4センチ)も上回ってホップしていたという。

 今季、レギュラーシーズンでは全投球の44%(503球)がカットボール。この日も94球中、34球投じていた。「今日はこれまで同様、カットボールが勝負球だった。この球種をコーナーに投げ分け、その後に投げる浮き上がる系の速球、スライダーの伏線にしていた。今の彼は17年の頃とは全く違う投手だ」と評した。

 ◇回転効率 ボールの回転が投球の動きにどれだけ影響しているかを示す指標。全体の回転量に対し、ボールの変化に貢献する横回転、順回転、バックスピンなどの回転率が高ければ高くなるほど回転効率が高くなる。「スタットキャスト」では回転効率を「アクティブスピン」と呼ぶ。

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2020年10月4日のニュース