広島・床田、初球宴で1回無失点「持ち味出せた」緒方監督初勝利に貢献

[ 2019年7月14日 06:15 ]

マイナビオールスターゲーム2019第2戦   全セ11―3全パ ( 2019年7月13日    甲子園 )

7回1イニングを無失点に抑えた床田     (撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 初出場した広島・床田寛樹投手(24)は、4番手として7回から登板し、1イニング2安打ながら無失点に抑えた。両親を招待した地元・兵庫での凱旋登板。変化球は1球のみの直球勝負で併殺を取るなど持ち味を発揮し、緒方監督の球宴6戦目での初勝利にも貢献した。

 1球だけ変化球を潜ませるのが床田らしい。球宴初登板は、雨脚が強くなった7回に訪れた。目標は全球直球でも、緩急を駆使する投球スタイルだけに自信がない。先頭の甲斐に右前打を許して「いきなり打たれて、“ヤベーな”と思った」と決意が揺らいだ。源田に1ストライクからのスライダーで左飛。ここから再び直球勝負に切り替えて、西川の右前打で一、二塁とされるも、近藤を遊ゴロ併殺に仕留めて、全9球で初の祭典を終えた。

 「変化球が1球で済んでよかった…。こんな雨で投げたことがなかった。併殺も取れて、自分の持ち味も出せました」

 登板当日にも関わらず、初回には「いい投手を近くで見られる機会もない」と、三塁のランナーコーチを志願。両親を招待した地元・甲子園での祭典を余すことなく満喫した。

 驚きの連続の2日間だった。DeNA・山崎のブルペンには「軽いリリースでビューン!と球が来ていた」と振り返り、阪神・藤川のキャッチボールを真後ろから見つめて、「エグかったです」と目を丸くした。「手術したことを藤川さんが知っていたのは感動しました。僕なんかのことを…」。藤川が球宴で行った「予告直球」を、少年野球で再現したこともある憧れの右腕との共演も楽しんだ。

 12日の第1戦後には、大瀬良、鈴木と元同僚の丸との4人で焼き肉に出かけた。今季の左打者の被打率は・295と低調で、丸に「僕の球、打ちやすいですか?」と疑問をぶつけた。「内角も投げ切れるし打ちやすくないよ。打たれるときは外角中心になったり、配球もあるんじゃないかな」との返答が腑に落ちた。「まずは内角に投げきれる制球力をつけないといけない」と課題も持ち帰った。

 初球宴は、開幕から先発ローテーションを守ったからこそのご褒美。スターからの刺激を胸に、飛躍を確かなものにする後半戦へと向かう。(河合 洋介)

続きを表示

2019年7月14日のニュース