パナ、開幕飾る 榎本7回零封!鉄壁リレーで1点死守、きらやか銀行にリベンジ

[ 2019年7月14日 05:30 ]

第90回都市対抗野球第1日 1回戦   パナソニック1ー0きらやか銀行 ( 2019年7月13日    東京D )

3回2死二塁、諸永の先制適時打で生還した三上(2)を出迎えるパナソニックナイン(撮影・村上 大輔)
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 開会式に続き行われた1回戦は、パナソニック(門真市)が榎本亮投手(27)と藤井聖太投手(29)で3安打完封リレー。3年前に敗れたきらやか銀行(山形市)にリベンジを果たした。JR東海(名古屋市)は戸田公星投手(31)が7回2/3を1安打1失点、13奪三振の好投で日本通運(さいたま市)を下した。記念大会で例年より4増の36チームが出場。大会は13日間にわたり行われる。

 榎本がベンチから歓喜の輪に加わった。7回2安打無失点の左腕エースは、田中篤史監督と力強く握手した。

 「きらやか銀行にリベンジできて良かった。先発を任された以上、先取点を与えたくなかった」。チームは16年大会初戦、同じ相手に3―4で敗戦。当時ベンチにいた榎本が初の大役で雪辱した。

 同じ16年、フォームを微調整した。「後ろ足に体重を残しつつ、踏み出していく。(リリースの瞬間)左足でしっかり蹴らないと高めに抜けてしまう」。佛教大ではリーグ戦MVPに輝いた男が、さらなる進化を求めた。昨夏の同大会は救援で144キロを計測。この日は先発とあり140キロ台は数えるほどだったが「球は伸びていたと思う」。初回は2三振、5回も2三振と要所はギアを上げた。

 昨年8月、当時エースだった吉川峻平(24)がダイヤモンドバックスとマイナー契約を結び、チームを去った。「吉川が抜けたからではなく、投手陣は最少失点で抑えていこう、と。相手が乗るから4番には打たせない。強いチームはやはり投手力」。18年大阪ガス、15年日本生命と日本一に輝いた同じ近畿勢との差を再認識。言葉通り、榎本は4番・建部を2打数無安打、1三振に抑えた。

 援護したのは2番・諸永だ。3回2死二塁で左前に先制適時打。「奇麗に打球が抜けてくれた」。近畿予選は守備固めが多かったが、入社3年目で大舞台初の決勝打に胸を張った。昨年7月に就任し、都市対抗初白星の田中監督も「粘り強く勝てた。選手を信用していないわけじゃないけど、不安を払しょくしてくれた」と感無量だ。

 18日の2回戦は東邦ガスと対戦する。「次は完投したい」。一皮むけた榎本が語気を強めた。(伊藤 幸男)

 ◆榎本 亮(えのもと・りょう)1992年(平4)7月10日生まれ、京都府出身の27歳。京都学園では甲子園出場なし。佛教大では4年時に全日本大学選手権出場も初戦敗退。パナソニックに15年入社。18年京都大会でMVPを受賞。1メートル73、74キロ。左投げ左打ち。

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