広島 タナキクマル復活M3 23日にも本拠マツダで胴上げじゃ

[ 2018年9月22日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―3阪神 ( 2018年9月21日    マツダ )

<広・神>5回無死満塁、田中は右犠飛を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 広島は21日の阪神戦に7―3で逆転勝ち。優勝マジックを1つ減らして「3」として、リーグ3連覇にまた近づいた。8月17日DeNA戦以来、27試合ぶりに再結成した「タナ・キク・マル」の活躍が大きかった。1番に復帰した田中広輔内野手(29)は2安打1打点。菊池涼介内野手(28)の好走塁に、丸佳浩外野手(29)の2四球などそれぞれが持ち味を存分に発揮した。

 三位一体で各々の個性はより際立った。27試合ぶりの「タナ・キク・マル」再結成。出塁して好機を演出したと思えば、下位打線がためた走者を還す役割も果たす万能ぶり。逆転勝ちに色濃く「同学年トリオ」が貢献しても、1番に復帰した田中は平然と振り返った。

 「いつも通りです。僕のやることは変わらない。(状態が)悪いなりにもやってきたので、特に変えることもない」

 まずは0―3の5回。会沢の投手強襲の内野安打と連続四球で無死満塁の絶好機で、田中に打順が回った。2ボール2ストライクからスライダーを右翼フェンス際にまで運ぶ犠飛。小野から初得点を奪うと、続く菊池は遊撃への内野ゴロながら確実に1点を追加して、1点差に迫った。

 逆転した7回には、2死無走者からだ。菊池は能見から四球を選んで出塁すると、丸の打席の3球目に、ワンバウンドを捕手・梅野がわずか手前にはじいたスキを見逃さずに二進。丸も連続四球を選び、ここでも菊池は暴投の間に三塁へ。鈴木の同点打、松山の敵失による勝ち越し打につなげた。

 「1番・田中」は初回に中前打を放つと、3回の先頭でも中前打を放って、2試合連続のマルチ安打とした。8月17日DeNA戦に4三振した翌日から外れた1番。リードオフマンとしての相変わらずの頼もしさに、緒方監督も「休みを挟んだ中で状態が上向きなのは感じていた。元の位置というわけではないけど、自分の居場所なのかな」と評価した。

 好走塁の「2番・菊池」は1安打3打点。「3番・丸」はこの日の2四球で今季119四球目。01年に巨人・松井が記録した歴代14位のシーズン120四球にもあと1と迫るなど、久々の結成に「タナ・キク・マル」の嫌らしさは健在だった。

 優勝マジックは1つ減らして、また一歩リーグ3連覇に前進した。赤ヘルの代名詞「タナ・キク・マル」が先頭に立って歓喜のゴールテープに飛び込んでいく。(河合 洋介)

 《勝率・600》広島の1番・田中、2番・菊池、3番・丸の、いわゆる「タナキクマル」の打順は今季81試合目。48勝32敗1分け、勝率・600で、1試合平均5・2得点。一方、野間、菊池、丸の「ノマキクマル」は今季25試合あり、14勝11敗、勝率・560で、1試合平均5・0得点。勝率、得点力ともに「タナキクマル」が上回る。今季1番で起用した選手は3人で、西武と並んで最少。西川が8月19日のDeNA戦で1試合だけ座り、「ニシキクマル」で9―7で勝利している。

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