日本ハム・浦野の右肩リハビリ支えた安室さんの歌声、勝利のため投げ続ける

[ 2018年9月22日 10:00 ]

安室奈美恵さんの歌声に励まされてきたという日本ハム・浦野
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 9月16日。日本ハム、西武、ヤクルトなど多くの球団が登場曲にこの日限りで引退した「平成の歌姫」安室奈美恵さんのヒット曲を使用。粋な演出で野球界も歌姫に敬意を表した。

 日本ハムの救援右腕・浦野も安室さんの歌声に魅了された一人だ。登場曲に「Hero」を使用する右腕は「家でも車の中でも聴いていたし、球場に来たらロッカーでもグラウンドでも流れて一日中聴いています。これだけ影響を与えられるのは偉大ですね」と感心していた。

 日本ハムは試合中の全選手の登場曲を安室さんの曲で統一。ランダムで計45曲が流れた。日本ハムは試合の登場曲にとどまらず、選手のロッカールームや、試合前練習でも“安室さん縛り”の徹底ぶりだった。

 浦野もその歌声に励まされてきた。きっかけは16年のリオ五輪。右肩を痛めて同年は1軍での登板機会はなし。右肩の関節が衝突して広範囲に広がった炎症は、日常生活にも影響を及ぼすほどの重症で「毎日グラウンドに行くのも嫌だったし、野球が嫌になった」と言うほどだった。

 先の見えないリハビリ生活。そんなときにNHKのリオ五輪テーマソングとなった「Hero」を、「五輪を見ながらよく聴いていたし、勇気をもらった」ことで登場曲に決めた理由だ。

 今でも球場に向かう車の中では予約してまで買った安室さんのライブDVDが流れる。昨年から登場曲として同曲を使用しているが、同年9月に安室さんが引退を発表。リハビリ生活を支えてくれた歌姫だけに「マジかと思った。寂しかったです」と当時を振り返る。今季は勝ちパターンの終盤を担う右腕。安室さんの歌声に励まされ、チームの勝利のために投げ続ける。(記者コラム・東尾 洋樹)

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