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こだわり旬の旅

【東京】羽田空港、TDR…湾岸名所を沖から眺めてみれば…高速ジェット船で90分海散歩

[ 2022年5月2日 19:00 ]

「東京湾ぐるっと…」で乗った「セブンアイランド結」。乗り心地は快適だ(東海汽船提供)
Photo By 提供写真

 コロナ禍で遠距離旅行が難しい時期。首都圏の東京湾で高速ジェット船に乗ってミニクルーズを楽しんだ。同湾を周遊し、羽田空港やアクアライン、ゲートブリッジなど海の名所を見て回るもので、船上からの景観はまた格別。湾岸沿いには、おいしい店もオープン。夜はリニューアルしたホテルに泊まって、マイクロツーリズム(近場の旅)を満喫した。

 東京湾で乗ったのは東海汽船の「東京湾ぐるっと周遊クルーズ」。02年4月、竹芝桟橋から大嶋、利島、新島、式根島、神津島(いずれも東京都)に高速ジェット船(ジェットフォイル)が就航して20周年を迎えたのを記念して企画されたもので、藍色のボディも精悍な「セブンアイランド結(ゆい)」(241人乗り)に乗船。同汽船所有のジェット船4艇の中で、20年7月にデビューした最新艇だ。

 午後1時半、「結」は静かに出港。全長798メートルのレインボーブリッジをくぐると、左手にお台場を見ながら、右手に巨大な朱色のコンテナが並ぶ大井コンテナ埠頭、その先にさまざまな航空機が離着陸する羽田空港が視界に入ってくる。この辺りから速度は最高時速80キロに到達。海上を滑るように進んでいく。

 次に見えてきたのが、神奈川県川崎市浮島の沖合約5キロに作られた、縞模様が印象的な風の塔。下を通るトンネルの換気施設で、高さ90メートルと75メートルの2つの塔は近づくとかなりの大きさだ。続いて川崎市と千葉県木更津市を結ぶ、延長約15・1キロの東京湾アクアライン、海ほたるPA、アクアブリッジが頭上を過ぎていく。

 ガイドとしてMCを担当するのは、タレントでフリーアナウンサーの蛯原天さん。単なる名前の案内だけでなく、「コンテナ埠頭の長さはJR山手線の浜松町―有楽町間以上」「風の塔は米ニューヨークの自由の女神像とほぼ同じ高さ」などと面白話がいろいろ。出身地が「結」も航行する伊豆大島とあって、水に合った話しぶりだ。

 海ほたるの地点で大きく迂回する形でUターン。右手に同県袖ケ浦市沖合8キロにある京葉シーバースが近づいてくる。原油などを搬出入するための船舶の係留用施設で、全長470メートル。「新幹線12両分より長い」(蛯原さん)と言われると、そのスケールが実感として伝わってくる。

 その後、千葉市の発電機14基を数える火力発電所、東京ディズニーリゾートのプロメテウス火山やホテル群を見ながら竹芝桟橋に到着。ここまで約1時間半。すべて船窓からの眺望だったが、マリンブルーの海を周遊する“東京の海散歩”は快適そのもの。出迎えてくれた新キャラクター「東海汽船はこぶね課」のさるびあ丸くんもうれしそうだった。

 ▽行かれる方へ 竹芝桟橋はJR山手線浜松町駅から徒歩10分。クルーズ料金は大人2000円、子供1000円。今後月1度のペースで実施予定。問い合わせは東海汽船広報・企画グループ=(電)03(3436)1148。

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