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こだわり旬の旅

【長野・高山村】小さな村に泉質異なる8つの温泉 雪景色を眺めながら癒やしの時を

[ 2026年1月8日 19:00 ]

緑がかった乳白色の湯と白銀の世界がよく似合う七味温泉。まさにいい湯だ!
Photo By スポニチ

 人口6000人余りの小さな村に8つの温泉と7つのワイナリーがあると聞いて、長野県は信州高山村に出かけた。1泊2日ですべてを回ることはできなかったが、温泉は泉質がすべて異なり、ワイナリーは誕生から10年しか経っていないことにビックリ。さらに、全国でも珍しいワインぶどう入りビールや温泉宿での写経・坐禅に出会うなど、サプライズ満載の旅となった。

 「近くに湯田中や渋温泉があるんだけど、この温泉の方がいいから、いつも中野市(長野県)から車で1時間かけて来るのよ」。夜来の雪で一帯が雪景色となる中、上信越道須坂長野東ICから車で約40分の「七味温泉」紅葉館の露天風呂に飛び込むと、先客が気持ちよさそうな表情で声をかけてきた。硫黄―ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉の湯は確かに乳白色を帯びた黄緑色の美しい濁り湯で、49度の源泉も気温7度の冷気に触れていい湯加減。成分の異なる7つの温泉が混合していることからその名が付いたというが、それをしのばせるように脇には70度と30度の2つの源泉を混ぜた黒い炭色の湯もあり、七味ならぬ二味を楽しんだ。

 長野市内から北東約20キロにある高山村の、標高約900メートルの松川渓谷沿いに点在する8つの温泉。下流から公共の日帰り温泉「YOU遊ランド」(無色、カルシウム・ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉)、展望風呂からの眺めがいい「蕨温泉」(無色、含硫黄―ナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩泉)、赤褐色の湯の「子安温泉」(含よう素―ナトリウム・カルシウム―塩化物泉)、室町時代に発見されたと伝わる「山田温泉」、長さ17メートルの大露天風呂の「松川渓谷温泉」(無色、カルシウム・ナトリウム―硫酸塩・塩化物泉)、無色透明の湯が天候によって5色に変わる「五色温泉」(含硫黄―ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉)、七味温泉、標高1500メートルの「奥山田温泉」(白濁、単純硫黄温泉、改装中)と続くが、すべて泉質が異なるというのが驚きだ。

 「松川渓谷は深い谷筋が長く続いているため、そこから異なる泉質の温泉が湧出するようになったのでは」と信州高山村観光協会。そんな温泉郷の中で最も規模が大きいのが山田温泉。共同浴場の「大湯」が人気だが、温泉宿でしっかり温泉を楽しもうと創業250年の「心を整える宿 風景館」に宿を取った。

 旅装を解く間もなく渓谷を見下ろす露天風呂「天空の小鳥風呂」に身を沈めると、無色透明の含硫黄―ナトリウム・カルシウム―塩化物泉の熱めの湯(源泉67度、加水)が冷えた体に染み渡る。湯上がりは愛媛県松山市の曹洞宗「西光寺」の住職・大隆光真氏による写経・坐禅を体験。信濃に国替えされた戦国武将の福島正則も浸かったといわれる温泉と合わせて心身の安らぎを実感。明日はどこを回ろうか。

 ▽行かれる方へ 電車はJR長野駅で長野電鉄に乗り換え、須坂駅からバスで約40分。五色、奥山田温泉以外は日帰り入浴できる。風景館の写経・坐禅体験は月1回開催で無料。問い合わせは信州高山村観光協会=(電)026(242)1122、風景館=(電)同2611。

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