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ワカサギ ドーム船でGO!! レンタル道具でお手軽 初心者も満喫

[ 2017年12月9日 07:20 ]

参加者の田中美子さんと筆者。5匹掛けともなると引きも強烈
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】山中湖へワカサギ釣りに行ってきました。ドーム船を貸し切りです。参加者の14人中、7人がレンタルでワカサギ釣りが初めてという方でしたが隣り合った経験者が教えて、かつ船長たちも指導協力をしてくれたので和やかに過ごすことができました。

 釣りをしたことがない方々にワカサギ釣りのお誘いをすると「氷に穴を開けてやる釣りでしょ?」「寒いんでしょ?」と言う返事が返ってくるのですが、私たちはずっとこの温かいドーム船でワカサギ釣りをしています。

 諏訪湖が発祥と言われているドーム船は、浮き桟橋の上にビニールハウスのような温室を乗せたものから始まりました。

 山中湖では、船そのものがワカサギ釣り用にデザインされていて、床が開いて釣りをするため、家の中で釣りをしているような感覚です。寒く感じるのは車を降りて船に乗るまで桟橋を歩いているときだけです。

 釣り道具も進化し、今では電動モーターを内蔵したリール付きの専用ロッドが主流です。マウス型のクリスティアは有名ですが、さらに進化したデジタルカウンター付きも発売されています。ボタン1つで仕掛けを下ろし、そして掛かったときの巻き上げが可能です。

 今回使用した仕掛けは、がまかつの「山中湖ワカサギ」という5〜7本バリ仕掛けのナノコートをしたハリが付いたものです。餌の刺さりと、魚の刺さりもバツグンです。

 餌はベニサシを半分に切ったものと、アカムシを使いました。湖底までは13メートル。2号(約7グラム)のオモリを底に着けて、マウスをタップするようにトントントンと叩き、待っているとワカサギが掛かります。繊細な竿先がプルンプルンと動きますからすぐ分かります。つまり当たりが見えるわけです。

 竿先が結構、強烈に動き、これは何匹も掛かっているだろうなと期待しながら上げると、1匹しか付いていないということも多々あります。全長7センチぐらいのワカサギにはそれほどのパワーがあるのです。

 ワカサギにはサケマスと同じく脂(あぶら)ビレがあるので20年ほど前まではアユと一緒にサケの仲間だと言われていました。ワカサギはサケの仲間だから小さくてもよく引くのだ、と言う言葉も聞かれたほどでした。

 その後、認識が変わり、サケとは関係ないキュウリウオの仲間だと分類が変わりました。

 ところでワカサギ釣りは内水面漁業と密接な関係にあります。関東周辺では天然魚を釣る場所はほとんどありません。全て卵の放流によって、釣る魚が確保されています。漁業というのは通常、食用にする魚を捕獲して売るということでな成り立ちますが、ワカサギ釣りは漁協が捕獲して売るのではなく、釣り用として観光事業として成り立っています。

 遊漁料やボート代などによって、地元や漁協が収入を得るのです。ですから釣りに対してもっとも受け入れ態勢が整っている釣りであると言えます。

 山中湖のドーム船のように、観光客が釣りに来ても、レンタル道具で簡単に釣りができるのは良いですね。

 マニアな方はその目的なりに、初心者でも十分楽しめるのが、このドーム船ワカサギ釣りだと思います。(東京海洋大学客員教授)

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