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タイトルホルダーって半端ないって。そんなんできひんやん普通

[ 2018年7月1日 05:30 ]

伊藤豊明、ワテ、滝澤正光で「コシコシ〜」
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 「今年も哲っちゃんとのカラオケ勝負楽しみにしてるよ!」と自分の用件だけダァーと言うだけ言うて切れた電話の主はタッキー(競輪学校現校長の滝沢正光)だ。伝説的な選手…光栄すぎて涙出るでほんま。去年、朝方までノドが枯れるまで歌いまくったが、今年は変なオヤジを連れてくるという。んなワケで今年も旅打ちで高松宮記念杯を開催している岸和田競輪場にやって来た。

 決勝戦はスタンドで観戦した。最終BSは地響きするぐらいの大歓声やったのに、ゴールするとヤジに変わったのにはおったまげた。「ダービーの恩返しもあるしグランプリも有利になるやんけ。で抜くか?」。俺は何人ものお客さんに同じ質問をされ答えた。「タイトル戦のゴールに打算なんかないよってに抜きますって」と。竜生おめでとう。賞金3億超えの記録を期待するわ。今のワッキーは外国人のレースを見てるみたいや。志は高く1周半を全開先行で押し切ってこそ合点承知ノ介なんでしょ。夢かなう日はすぐそこやで。

 準決勝の終わった夜、一日一回は「芦屋小雁ですよね?」と間違われるハッチー(山本八郎=28期)御用達のスナックでタッキーらを待った。「ドリャャャ〜」と叫びながら入ってきたのが伊藤豊明(愛媛=41期)だ。現役時代、ゴール前は絶対「ドリャャャ〜」と叫ぶことで有名だったが、この高松宮記念杯とオールスターのタイトルホルダーである。変なオヤジって伊藤さん?俺には真面目なイメージしかない。歌は抜群にうまいし全然普通やん…と油断してた時、突然やってきた。「コシコシ〜」とテレビで放送禁止リアクションをして突然タガが外れた。それも真顔で。全員イスから転げ落ちた。いまだかつてこんな芸風見たことないぞ。そして困ったことにこのコシコシ菌の感染力が強力で、帰る頃にはみんんなが「コシコシ〜」やってるではないか(笑い)。

 タッキーは「どう?ぜひとも哲ちゃんに会わしたかったんだぁ〜」とご機嫌でした。そしてお開きの時「来年も再来年もやろうな」と二人は固い握手。少し離れたところで伊藤さんが俺らを見てコシコシ〜。そして女声で「イクときはウチも一緒やけんね〜」と吠(ほ)えた。「オレ達も進化しないとな」とタッキーも吠え握手もイテテーとなった。真面目で努力家……わかりやすい奴(や)っちゃ(笑い)。

 ◆齊藤 哲也(さいとう・てつや)1959年(昭34)4月11日生まれの59歳。元競輪選手(兵庫支部)45期の卒業チャンピオンとして80年にデビュー。S級で活躍も40歳で悪性リンパ腫により、03年7月やむなく引退(優勝25回)。本紙予想コラムでは高配的中数知れず。アナ車券の達人!! 現在もガン闘病中のカリスマ的患者。

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