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悲願だったタイトルは競輪ではなくて錦ゴイで

[ 2016年6月1日 05:30 ]

日本一になった錦ゴイ(88センチ)
Photo By スポニチ

 前々回の流れからやっとこさ『ヨっさん特集』にたどり着いた。スポニチHPでこのコラムのバックナンバーをぜひポチっとね。

 高橋美行(愛知33期・60歳)。ヨっさんがバリバリのスター選手であったことは前回触れた。偉大なる兄ケンちゃんがいるけれど、ある意味、当時の中部王国を引っ張ってた黒子的存在がヨっさんやろとワテは思う。G1控室での中部勢はいつも笑いに包まれ楽しそうであった。勝負師にON、OFFは大切。あと一体感とかもね。これまでいろんな競輪選手を見てきたが、ヨっさんが発散するあの周りを愉快にさす空気感は間違いなく日本一ですわ。

 10年前に引退してからは趣味が高じて『錦鯉の一品家 http://www.geocities.jp/ippinnya8800/』という養殖業者になった。メインは変わりゴイという品種。そして今年、ヨっさんが作った変わりゴイがコンテストで日本一となった。今、ヨーロッパは錦ゴイのブームらしく、ドイツに行ったときは向こうの新聞で、ドーンとヨっさんが来日したと記事になったらしい。6年前には『手のり鯉』でNHKの特番放送。錦ゴイ=金持ちというイメージが嫌で、鑑賞用ではなくペットとして癒やしになれないものかと調教した。『おいで~』と名を呼べば手のひらにピョンと飛び乗って嬉しそうにエサをパクパクするからビックリだ。

 コイにも性格があるらしくDNAも引き継ぐらしい。ペットはご主人様に似るっていうからね、ヨっさんとこのコイはさぞかし性格のいいおもろいコイばっかりなんやろな。競輪は夢を売る仕事やったがコイもまた同じ感覚なんだって。それを今、仕事に出来ることに感謝(特に奥さんに)。だから儲けようとも思わない。コイを通じて知り合える人脈が何よりの財産と熱く語ってました。(う~ん殊勝。恋を通じて女いてこましたいワテとエライ違いだ)。

 心筋梗塞で九死に一生を得て以来、物事すべてニュートラルで観ること、そして結果を望まない、『これでイイのだ!』を人生訓にしてはります。なんだ?深いぃぃぃバカボンのパパ?『哲也の気持ちがよーく分かったがや』と言ってくれてましたが、ワテはアホなんで女性の身体をクンクンできても人生訓までは……。ヨっさん、共に一日でも長生きして人生悔いなく楽しみましょう。また突然遊びに行きますわ。ヨっさんの話し長いから可愛い奥さんの顔を見にね(笑い)。

 ◆齊藤 哲也(さいとう・てつや)1959年(昭34)4月生まれの57歳。元競輪選手(兵庫支部)。45期生の卒業チャンピオンとして80年にデビュー。S級で活躍も40歳で悪性リンパ腫により、03年7月やむなく引退(優勝25回)。本紙予想コラムでは高配的中数知れず。アナ車券の達人!! 兵庫県、S阪神のアドバイザーとしても活躍。現在もガン闘病中のカリスマ的患者。

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