「どうする家康」“伏線回収”にネット感嘆も「鮮やか」本多正信“不安的中”「策が漏れては…」

[ 2023年2月7日 06:00 ]

大河ドラマ「どうする家康」第5話。松平元康(松本潤)に直談判する本多正信(松山ケンイチ・右)(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は今月5日、第5話が放送された。話題のシーンを振り返る。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河“初出演”にして初主演となる。

 第5話は「瀬名奪還作戦」。今川滅亡を織田信長(岡田准一)に約束した松平元康(松本潤)は、駿河・駿府に囚われの愛妻・瀬名(有村架純)を取り戻そうと決意。家臣たちの反対を押し切り“イカサマ師”と呼ばれる嫌われ者・本多正信(松山ケンイチ)の妙案に望みを託す。正信は伊賀忍者・服部一党を動員して奪還作戦を立てるが、頭領の服部半蔵(山田孝之)は過去の失敗から完全に自信を失っていて…という展開。

 正信と半蔵たちは駿府に潜入。救出作戦は忍者集団の長・大鼠(千葉哲也)→侍女・たね(豊嶋花)を通じて瀬名に伝わった。愛娘の説得に、父・関口氏純(渡部篤郎)も「このままでは、瀬名と竹(竹千代)たちはいつまでも政略の道具にされる」「わしらが今川様に見限られておるのじゃ。そしてわしは、今川家がかつてのように立ち直ることは、ないと思うておる」、母・巴(真矢ミキ)も「三河の、味噌は好きじゃ」と今川を捨てる覚悟を決めた。

 しかし、氏真は今川家の重臣・鵜殿長照(野間口徹)に探りを入れるよう指示。長照の妹・お田鶴(関水渚)は幼少から瀬名と友人だったが「私たちは姉妹同様に育った仲。お瀬名の心の内は田鶴には手に取るように分かります。心の憂いも誰かに打ち明ければ、軽くなるというもの。田鶴はお瀬名の味方。いつもお瀬名の幸せを願っておるのです」と“誘導尋問”。瀬名は察知したのか「実は…虫歯が痛くてたまらぬのです」とかわした。

 夜。半蔵と服部党が関口家に着くと、長照勢が迎撃。大鼠から服部党を託された半蔵は命からがら逃げ延びた。

 作戦は筒抜けだった。お田鶴は「本当に良かった。田鶴に打ち明けてくださって」「ありがとう存じます。奥方様」――。巴は「私は…私はただ、お田鶴様だけにはお別れを言いたいと思って…」と泣き崩れた。

 氏真は長照とお田鶴の忠義を褒め、長照には上ノ郷城に戻り、松平との戦に備えるよう指示。お田鶴は瀬名たちに対し「どうかご寛大なご処分を、お願い申し上げまする」と懇願したが、氏真は「家臣や国衆たちへの示しというものがある。関口氏純、巴、瀬名、その子ら一同死罪とする」――。お田鶴も任務の真意を知らされていなかったのか。

 作戦失敗に、元康は頭を抱える。正信と半蔵は上ノ郷城攻めに加わると志願。戦のどさくさに紛れて上ノ郷城に潜入し、長照の息子を生け捕りにすると宣言した。

 序盤、作戦について正信は「(家臣団がいる)この場で申すわけにはまいりませぬ。策が漏れては台無しじゃ」「今川に通じているお方がおられぬとも限らん」「その信用厚きご家臣に、先の殿も、先の先の殿も裏切られたのでは」と警戒。元康への直談判を申し出た。

 結果、作戦は巴→お田鶴→氏真&長照に漏れ、正信の不安が的中した。

 SNS上には「まさかの母の言葉から漏れた策。裏切らぬはずの人が裏切るから気を付けよと、序盤の正信の言葉が痛い。瀬名の心がまた凍ってく」「正信が言ってた『策が漏れないとも限らない』が巴→田鶴で回収されたの鮮やかだね…良かれと思ってたのが、またつらいところ」「まあ元康サイドも関口家サイドも策そのものは失敗したんだけど、正信の考え方が真を突いていたことを、巴が田鶴に漏らしてしまったシーンで逆説的に証明したのが凄い面白い構成だなと思った。まさしく前回、秀吉が話していた『ものの見方』の問題」などと感嘆の声も。次回第6話は「続・瀬名奪還作戦」(2月12日)。今度こそ、瀬名奪還なるか。

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2023年2月7日のニュース