【王将戦】藤井王将連勝か、羽生九段巻き返しか 「楽しんでいただける対局を」口をそろえる

[ 2023年1月20日 19:09 ]

<第72期王将戦 第2局前日>対局室検分を行う藤井王将(左)と羽生九段(撮影・岸  良祐) 
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第2局(大阪府高槻市「山水館」)の前夜祭が20日、市内で行われた。

 会場に登場すると、割れんばかりの拍手で迎えられた両者。前回も高槻対局に臨んだ藤井は「今回も温かく迎えてもらってうれしい」と笑顔。「第1局は充実感のある1局だった。明日の対局も一手一手考えて作り上げていき、皆様に最後まで楽しんでいただける熱戦になれば」と意気込んだ。

 この日の検分前に市内の博物館「しろあと歴史館」を訪れた羽生は「昔高槻城で出土した駒を見せてもらって、高槻と将棋には大きな縁があると感じた」と振り返る。「第1局は結果として残念でしたが、気持ちを切り替えて皆様に楽しんでもらえるような対局にしたい」と力を込めた。

 定員60人の前夜祭には、事前申し込みで約1500人、およそ25倍の応募が殺到した。市のスタッフによると「過去最高の申し込み」と仰天。イベントに参加したファンは両対局者との記念撮影などに参加し、楽しそうな表情を浮かべていた。

 史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決。注目の第1局では、後手番の羽生が現代将棋において主流とは言いがたい「一手損角換わり」を選択。「予定の作戦」を言い切った羽生に対し、「想定していなかった」と揺さぶられた様子の藤井だが、43手目▲5八銀など手堅い受けで応戦。細やかな技の1つ1つが光る一局となり、藤井が先に1勝をあげた。
 第2局では藤井の連勝か、羽生の逆襲か。対局は明日に迫っている。

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2023年1月20日のニュース