【田中絹代賞】寺島しのぶ 史上初の母娘受賞「光栄なこと」 第54回の母・富司純子に続いた

[ 2023年1月19日 05:00 ]

2022年(第77回)毎日映画コンクール各賞決定 ( 2023年1月18日 )

笑顔の寺島しのぶ(撮影・河野 光希)
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 映画史に大きな足跡を残す田中絹代さんの名を冠した名誉ある賞に「幸先の良い2023年になるような気がします」と寺島は笑顔を咲かせた。母親の富司純子(77)も第54回で同賞を贈られており、母娘受賞は初の栄誉で「光栄なことです」と声も弾んだ。

 毎日映コンでは03年に「赤目四十八瀧心中未遂」、10年に「キャタピラー」で主演賞に輝き、これで3つ目の勲章。「キャタピラー」ではベルリン国際映画祭の最優秀女優賞も受賞しているが、これは日本人として1975年に「サンダカン八番娼館 望郷」で絹代さんが受けて以来、35年ぶりの快挙だった。そんな縁もあって感慨もひとしおだ。

 「西鶴一代女」(監督溝口健二)が印象深いと話す。「これぞ日本映画という感じがします。監督もされたり、女優業だけでなく映画界に貢献された方。自分も少しでも貢献できるように頑張りたい」と誓った。

 昨年主演した「あちらにいる鬼」では瀬戸内寂聴さんがモデルの作家を演じ、剃髪(ていはつ)姿も披露。「秘書の瀬尾まなほさんが見てくださって“これは絶対、先生も天国で喜んでるし、トヨエツ(豊川悦司)とラブシーンなんてうらやましいと言うと思う”と言ってくださって。それをご本人の言葉だと受け止めようと思いました」

 長男の寺嶋眞秀(10)が歌舞伎デビュー。楽しみは尽きないが「子供ができてからもハングリー精神は変わらない。これからも“やりきったな”と思える作品と出合いたい」と意欲をにじませた。

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