桂小春団治「東京公演を成功させて、寄席にお客さんの足が戻ってくれたら」2・1に2年ぶり独演会

[ 2023年1月12日 21:30 ]

2年ぶり独演会へ気合を入れる桂小春団治
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 上方落語の桂小春団治(64)が2月1日に、東京・お江戸日本橋亭で2年ぶりとなる東京での独演会を開く。

 演題は新作「ささやかな虚栄心」、古典「植木屋娘」の2席。新作は、お受験の子どもを持つ母親たちの見栄っ張りな心情を、コミカルに映す。多様な中年女性を演じるが「東京のお母さん方に“ある、ある”と笑ってもらえるはず」と自信を見せる。

 話の軸は主人公の母親と、対立する2つのママグループとの三角関係。ブランド品が大好きな成金グループと旧家出身のプライドが高いグループが対峙。勢力拡大のため主人公の母親を引っ張り込もうと、金にまつわる“甘い誘い”を展開する。

 「人間の心のヒダに入り込みます。お金にまつわるエゴがむき出し、翻弄されるお母さんの姿を出したい」と小春団治。数人の女性を演じ分けなければならないが、仕草と声色で表現する。負担はない。「落語の声は、年齢を重ねていく方が、上手になります」。昨年10月、島根県の隠岐公演からスタートした独演会は暮れから休息をはさみ、今月29日の愛媛県松山公演から再開する。落語家は皆、スポーツ選手と違いウォーミングアップは必要ない、という。「普段からしゃべってますからね。楽屋で雑談すれば、サッと舞台に出れます」と準備万全だ。

 ゲストとして“ムード歌謡漫談”のタブレット純(48)を呼んだ。ムード歌謡コーラスグループ「和田弘とマヒナスターズ」のボーカルから転身。歌ネタや歌まねを持ちネタにし、女装したような容姿も話題のサブカル系。「“すごく面白い”って評判です。コアなファンも多く、ぜひ見てほしい」とゲストのPRも忘れない。

 毎日、黒酢を飲みウォーキングを欠かさない。体調管理に気をつけながら、東京公演後の来月15日に65歳になる。年頭の抱負。「東京公演を成功させて、寄席にお客さんの足が戻ってくれたら」と落語会回復への起爆剤にする意気だ。

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2023年1月12日のニュース