吉村知事 コロナ濃厚接触者待機期間は「いろいろなルールをつくって感染対策をやった上で廃止すべき」

[ 2022年7月24日 16:24 ]

 大阪府の吉村洋文知事が24日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)にリモート出演。新型コロナウイルスの流行「第7波」の急拡大を受け、政府は22日、感染者の濃厚接触者の待機期間を、7日間から5日間に短縮することを盛り込んだ追加対策を発表したことに言及した。

 抗原検査で2回続けて陰性を確認できた場合は陽性者との接触から3日目に解除する。国内では23日には、新規感染者が20万人を超え、4日連続で過去最多を更新している。感染拡大が続く中での短縮に専門家から異論も出ているが、欠勤を余儀なくされる濃厚接触者が増え、社会経済活動を維持できなくなる恐れが出てきたため見直しとなった。

 吉村氏は、濃厚接触者の待機期間について「廃止可能だと考えてますし、廃止すべきだと思っています。ただこれはもちろん濃厚接触者の制度そのものをなくすのではなくて、濃厚接触者の制度はきちんと残したうえで、自宅で隔離するというのは、僕はそれはちょっと違うだろうと思っています。というのも社会機能を維持していくということを考えた時にさまざまなインフラの場面において、自宅にすべて隔離していくということになると、なかなかこれは維持できなくなってきます、感染が広がってくると。今ももうそうです」と指摘。そして、「医療機関においても今、実は医療需要が物凄く増えていますが、逆に医療従事者の方が陽性者になったり、あるいは濃厚接触者になって、そこで仕事ができないという現象が生じています。つまり医療需要が増えているのに、逆に医療で働く人の数が減っていくと。いわばワニの口が開くような形になっています」と説明した。

 そのうえで「これは医療の現場だけでなく、ほかの重要な社会機能でも同じようなことになっていますので、僕はこの待機期間を廃止すべきだと思っています」と持論を展開し、「もちろん米国など各国でやっているようにワクチンで分けるとか、さまざまな対策を取るべきだと思ってますし、濃厚接触者の方は、自分が濃厚接触者だということは分かってますので、その期間はマスクをちゃんと着けてもらうとか、あるいは仕事以外の最低限の外出は控えるだとか、いろいろなルールをつくって感染対策をやった上で、ただ自宅でずっと待機しとくんだということをやると、社会機能、さまざまなインフラ機能を含めて持たなくなってくる。だから僕は廃止すべきだと思っています」とし、「この点については僕だけの考え方ではなくて、大阪府の専門家会議を開いて、さまざまな皆さんの意見を聞いたうえでも、これは感染対策は取ったうえで、自宅に完全隔離するのはやめるべきじゃないかというのが基本的な考え方です。そういう趣旨ですので、今回、短くなったということでは賛成ですけれども、これはなくすと。ただ感染対策はしっかり取って、その中で活動するということに踏み切るべきだと思っています」と自身の考えを述べた。

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2022年7月24日のニュース