三浦瑠麗氏 ロシアによるウクライナ侵攻 停戦合意が進まない理由と「議論しなきゃいけない点」

[ 2022年4月10日 12:08 ]

三浦瑠麗氏
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 国際政治学者の三浦瑠麗氏(41)が10日放送のフジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって、停戦合意が進まない理由を分析した。

 「まず、やっぱり虐殺とか虐待の証拠が明らかになってしまうと、和平を結ぶためのハードルが上がっちゃうと。これはウクライナのゼレンスキー大統領がそう言ってるわけですね。かなり難しくなってきている」と分析。

 また「交渉の結果がどうなるかっていうことに関しては、戦況に依存するんですよ。どういうふうな虐殺が行われたかもそうだし、どの町が取られてしまったかっていうことで決まるんですね。なので、戦争の帰趨(きすう)に関して、ある意味ワイドショーで話し合ってもしょうがないところがある。私自身も軍事の専門家ではないのでわからないことがたくさんあります。ただ、この問題っていうのはものすごい世界全体に広がってしまっていて、まず制裁を通じて(影響が)広がっていますよね。大規模制裁は何の目的でやって、どのぐらい効果があるのかということをしっかり知ってなきゃいけない。議論しなきゃいけない点です」と述べた。

 さらに「実は大規模制裁による効果って、これの専門家っていないんです。例えばデフォルトってずっと論じられているけれど、デフォルトしたときに何が起こるのかってことわかってるって人はたぶんそれはかなガセと思うんですね」と私見。

 「(デフォルトというのは)借金踏み倒しだと考えていただければいいんですけど、国の政府が借金を踏み倒した時に何が起きるかは、実はわからないんです。それが例えばロシアを追い詰めることにつながると思って今やってるわけですよね。ロシアのあらゆる海外資産を押さえて。だけども、おそらくロシアは生き延びるし、エネルギーで制裁をすればエネルギー価格が上昇して、産油国ロシアも含めてですけど、エネルギー保有国や生産国は軒並み儲けるんですよ」とした。

 「(エネルギーの輸出入を)禁止したら、産業が麻痺して、ものすごい人道的災害だけじゃなくて西側の経済が壊滅してしまうと、ロシアを痛めつけようと思っていたのに、ロシアは大して痛まずに西側が痛めつけられる可能性が高くなる」とし、「どこかで、ロシアにある程度線引きをして、そこから向こうに引いてもらって、さらに共存する仕組みを作んなきゃいけないんですけど。ここまでの蛮行を繰り広げた国と今後も共存していくのって、先進国の人々は思うから。ここのハードルが今すごい上がってますよね」と述べた。

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2022年4月10日のニュース