「鎌倉殿の13人」義仲・青木崇高“菅田義経”「Sっ気が強い」12年「平清盛」弁慶「今後も気になる」

[ 2022年4月10日 10:00 ]

「大河ドラマ『鎌倉殿の13人』スペシャルトークショーin信州上田」に参加した青木崇高(左)と迫田孝也(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は10日、第14話が放送される。俳優の青木崇高(42)演じる信濃の武将・木曽義仲にとってヤマ場の一つを迎える。

 <※以下、ネタバレ有>

 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第14話は「都の義仲」。嫡男・義高(市川染五郎)を鎌倉へと送った木曽義仲(青木)は、平家の追討軍を撃退して上洛。敗れた平宗盛(小泉孝太郎)は、三種の神器とともに都を落ち延びる。義仲の活躍に焦る源頼朝(大泉洋)だったが、義仲と後白河法皇(西田敏行)との関係が悪化すると、弟・義経(菅田将暉)を大将に派兵を決断。しかし、利益のない戦に御家人たちの不満が募る。そんな中、北条義時(小栗)は…という展開。

 義仲は頼朝の従兄弟にして、源氏の棟梁の座を争うライバル。

 4月3日、長野県上田市の丸子文化会館セレスホールで「大河ドラマ『鎌倉殿の13人』スペシャルトークショーin信州上田~木曽義仲挙兵の地 丸子~」が開催。上田市丸子地域には、以仁王の令により義仲が挙兵した依田城がある。青木は頼朝の異母弟・源範頼役を演じる俳優の迫田孝也とともに、撮影秘話などを明かした。

 ――義仲について。

 【迫田】義仲のイメージはやっぱり荒くれ者という印象がある。
 【青木】今回はちょっと、それだけじゃないと思いますけどね。1000年近く前の人間が、ただの荒くれ者が地元の方にそんなに支え続けられるだろうか。相当な策略を持って、深い人間性があってこそ、後世に名前が語り継がれているのではと、僕はそう解釈しています。(客席から拍手)

 ――実在した人物を演じる歴史劇への思い。

 【青木】実在した人物を演じるのは恐れ多い気持ちではあるし、守られている、見られているような気がするので、しっかり向き合わないといけないと思う。ただ、あくまで「大河ドラマ」なので、描かれるのはストーリーにあったキャラクターであるべき。なので、実在の人物に敬意を持ちつつ、史実とは違う部分もあるかもしれないが、人間性とか魂を感じて演じることを心掛けている。そのために、お墓参りなども行かせてもらっている。討たれた地が大津の義仲寺で、そこにも行かせてもらった。最初行ったときには閉まっていて「まだ来るな」ということだと自分では解釈して、別の時に再度訪れた。(以前、インタビューの中で「大河ドラマの役を演じる=その人の人生をお借りする」とコメント)やっぱり孤独な作業でもある。うまくいくか分からないが「あなたの生涯をお借りして精いっぱい演じさせていただきます、真心込めてやっています」という気持ちでやらせてもらっている。

 【迫田】「西郷どん」(18年)で共演していた時、役者「青木崇高」に接していた。この男の面白いところは、やっぱり予想できないところ。こちらが台本からイメ―ジしていたところとは違う芝居・言い回しを考えてくる。その土台となるのが、お寺を巡ったりして実際に生きていた方への敬意がありながらも、自分の中で消化して自分の芝居に変えていく。それを見ているのがとても楽しかった。上田市に最初にお世話になったのは「真田丸」で矢沢三十郎頼幸を演じた時で、真田ゆかりの地をたくさん巡らせてもらい、おいしいモノを頂き、友達もたくさんできた。

 【青木】本当に馴染み方が尋常じゃなくて(迫田さんは)鹿児島出身なんですよ。「西郷どん」の方言指導をするぐらい鹿児島にも詳しい方なのに、迫兄、長野の人?っていうぐらい詳しい。

 ――義経と弁慶について。

 【青木】菅田(将暉)くんの義経はなかなかこうSっ気が強いというか…。僕が「平清盛」(12年)に出た時の義経は神木隆之介くんだったから、マイルドで優しい感じでしでしたけどね。今回、平清盛役で出られている松平健さんは「義経」(05年)の時に弁慶をやられていたりとか。鎌倉時代が描かれるドラマでは、誰が弁慶やるんだろうって…。今後も、やっぱり弁慶は誰がやるんだろうっていうのはすごく気になりますよね。

 ――ここは直した方がいいという義経の点は?

 【青木】義仲としてはやっぱり、何とも言い難いですね…。

 【迫田】僕は兄弟としてはやっぱり弟であって、頼朝さんのところに参じた時にどこからともなく現れたって言ったけど、その時に初めて自分の兄弟と会うところだったので、単純に兄弟が増えたってことで、うれしかったんですよね。たとえ冷たい一面があったとしても、自分の弟だから守りたくなるような存在ではある。だから直してほしいところは特になくて、弟ができないところは僕がフォローするよっていうスタンスですね。そんなに抵抗がない。

 【青木】その弟が従兄弟(義仲)を倒そうとしているわけですが…。

 【迫田】そうですね、真っ先に。

 【青木】その辺が今後の見どころかもしれませんね。

 ――殺陣シーンの稽古について。

 【青木】アクションを過去にやったことがあるので、動きを確認しながらですね。本番になると、テストの時より大きくガッと切りかかってしまう。感情がやっぱり伴うので。 巴御前役の秋元(才加)さんも結構グワッときたので、それを軽くかわす形でやっていたが、内心ビクビクでした。 それぐらいの気迫があった方がいいシーンになる。

 【迫田】木曽義仲について、そういった長い棒を振り回すっていうイメージが崇くんもあったと思うけど、その後の戦のシーンについても色々演技を考えていたよね?

 【青木】そうですね。合戦のシーンでいろんな合戦がある中で“色”が出た方がいいと思っている。木曽義仲にとって馬は大切なアイテムだと思うので、馬との距離感とか、そういったものを大切にしなきゃ、とは思っていた。

 ――馬乗りについて。

 【青木】僕たちも本当に去年の秋頃からよく、稽古のため馬乗りに行っていましたね。

 【迫田】これ本当に言わしてもらっていいですか?たぶん崇くん僕のこと大好きなんですよ。いっつも電話で迫兄次いつ馬乗り行きますか?僕この日と、この日空いているんでって。

 【青木】それだけじゃないんですよ、特急の席どこですか?って。

 【迫田】すっごい空いてるのに隣座ってくるんですよ。

 【青木】大好きですから。でも本当に良く一緒に行ってました。

 【迫田】1人で行って練習してても受け身になってしまう。技とか難しいし、すごい繊細な操作が必要なんですけど、人がいることで、その人の注意されていることが響いたり、自分の間違いを反芻する余裕も生まれたりする。

 【青木】自分だけじゃ気付けないところもすごく多かったです。

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