松田聖子 ディナーショーで4カ月ぶり活動再開「今も彼女の声は私の心の中に響いています」

[ 2022年4月10日 05:30 ]

松田聖子
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 昨年12月18日に長女で女優の神田沙也加さん(享年35)が急逝し、活動を休止していた松田聖子(60)が9日、東京・グランドプリンスホテル新高輪でディナーショーを開催した。4カ月ぶりの活動再開となり「この先はずっと頑張って、沙也加と歌っていきます」と涙。愛娘との思い出の一曲も歌い、再出発を誓った。

 涙があふれて歌えなくなった。「沙也加と歌いたい曲」と3曲目に披露した坂本九さんの「上を向いて歩こう」。♪思い出す 春の日 一人ぼっちの…に続く「夜」が声にならなかった。手で口を覆いおえつ。肩を震わせて大粒の涙をこぼした。歌えないでいる聖子の代わりに、会場からは割れんばかりの手拍子が起こった。

 「沙也加と一緒に皆さんに聴いてほしい歌があります。娘と歌いたいと思います」

 11年、NHK紅白歌合戦で母娘共演を果たし、デュエットした思い出の一曲。昨年のディナーショーでは歌っておらず、再出発に当たって自ら選曲した。紅白で娘と歌声を重ねた、♪上を向いて歩こう 涙がこぼれないように…のフレーズでは歌声が大きく震え、再び歌えなくなった。プロ中のプロである聖子が歌えないという痛々しい姿に、泣き出すファンが続出。見ていられないと会場の外に出て泣きじゃくる人もいた。

 歌い終えると、背を向け、天を仰いだ。母として、歌手としてけじめの歌唱。「この先はずっと頑張って沙也加と歌っていきます。今日もきっと応援してくれていると思います」と声を震わせ、再出発を誓った。

 沙也加さんは昨年12月18日、札幌市内で急逝。娘が生死をさまよう間、聖子はこの日と同じ会場でディナーショーの真っ最中だった。スタッフには連絡が入っていたが、聖子への配慮で知らされなかった。終了後に事情を知った聖子は号泣。翌日以降のショーを中止し、NHK紅白歌合戦の出場も辞退した。

 再出発のこの日は、中止したショーの振り替えとして開催。冒頭に沙也加さんの訃報を改めてファンに伝え「今でも信じられない気持ちです」と心境を語った。

 「上を向いて…」の歌唱後は、ミニスカ衣装で歌い踊るなど、先月10日に還暦を迎えたとは思えないほど若々しいステージングを展開。東京、大阪でのディナーショーの後には6月から全国ツアーがスタートする。「今まで以上に気合を入れたステージにしていきたい」と意気込み、最後は聖子ちゃんスマイルで締めくくった。

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