高岡早紀 コメンテーターに挑む理由

[ 2022年4月4日 08:00 ]

フジテレビ「ポップUP!」金曜コメンテーターに挑む思いを明かした高岡早紀
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 【牧 元一の孤人焦点】女優の高岡早紀(49)が8日からフジテレビの新たな情報番組「ポップUP!」(月~金曜、前11・45~後2・45)に金曜コメンテーターとして出演する。1988年のデビュー以来、コメンテーターを務めるのは初めて。女優業、歌手業に加え、新たな分野に挑む思いを聞いた。

 ──コメンテーターという仕事にどのようなイメージを持っていましたか?
 「到底、私には無理だと思っていた仕事です。『ポップUP!』は堅い番組ではなく、見る人の気分が上がる楽しい番組なので、私にもできるかな、と思いました」

 ──これまでバラエティー番組やラジオ番組で高岡さんの発言を聞いて、コメント力、トーク力がある人だと感じていました。
 「子供の頃は人前で話すのが嫌いだったんです。親に『知らない人とは話しちゃいけない』と言われて育ちましたから。デビューした当時は、こうやって取材を受けるのも嫌でした。知らないおじさんから『好きな物は何ですか?』とか『休日は何をしていますか?』とか聞かれると、なんで答えなくちゃいけないの!?と思っていました。ラジオに出ても『うん』とか『いえ』とかしか言わず、相手を困らせるような子だったんです」

 ──いつ頃から、今のように話せるようになったのですか?
 「数年前、私はいつからこんなにおしゃべりになったんだろう!?と思ったことがあります。いつ頃からかは分からないけれど、気がつくと、一生懸命に自分のことを相手に伝えるようになっていました。いわゆるサービス精神なのか、ちょっとした食事会に行った時でも、参加者に『今日の会は楽しかった』と思ってもらいたいと考えるんです。私自身は、疲れたな、と思って帰るんですけど(笑)」

 ──なぜ、そうなったのでしょう?
 「大人になったんだろうな、と自分では思っています(笑)。誰かと話す時は、会話が途切れないようにつなげていきます。真っ白な状態は怖いので」

 ──高岡さんのコメントには、人間力の高さを感じます。
 「今、11歳の娘の子育て中で、その前に息子2人を育てました。子供3人といっても、三者三様で、同じ言葉で伝えようとしても、その子たちの取り方によって全く違う意味になったりもします。あの子には伝わったのにこの子には伝わらない、ということが多々あったんです。子育てで養われた部分が多少はあるんじゃないでしょうか。このような取材でも、同じ質問をもらって同じように答えても、人によって伝わらない場合があるから、この人には別の答え方をした方がいい、と考えるようにもなりました。やはり、大人になったのだと思います(笑)」

 ──金曜の午後は、仕事のない時は何をしていたのですか?
 「犬の散歩とか掃除とか家のことはだいたい午前中に終わらせるので、娘が帰ってくるまでの時間は、次の仕事のセリフを覚えたり、調べ物をしたり、勉強をしたり、ボーッとしたりしていました」

 ──この仕事が決まったことを娘さんに伝えた時の反応はいかがでしたか?
 「『ママ、お昼にこういう番組に出るんだよ』と言ったら、『ふふん』と笑っていました。どんな仕事でも同じだけれど、息子と娘は私が外で楽しく仕事をして帰ってくることがいちばんうれしいことのようなので、今回も肯定的な意味での『ふふん』だったと思います」

 ──女優業、歌手業にコメンテーター業が加わることについてはどう思いますか?
 「コメンテーターは新人なので、肩書には加えません(笑)。新しい人に出会うこと、新しい物に出合うことは、こういう職業をしている醍醐味です。私は新しいことに挑戦するのが嫌いな方じゃないし、50歳を目前にして、まだ私を必要としてくださる方がいることに感謝して、やらせていただきたいと思っています」

 ──それにしても、生放送で何かを話すのは大変ですよね?
 「生きている中で、たまに『失言しちゃったな』と反省することはあるけれど、それが1年間に何回あるかと考えると、それほど多くないと思いませんか?テレビの生放送だから、いつも以上に、余計なことは言わない気がします。こうして声を掛けていただいたけれど、私は私でしかないので、凄いコメントを求められているとも思っていませんし(笑)」

 ──「魔性」が出ることはあるでしょうか?
 「それは分かりません(笑)。見る人によったら、私が何を話しても魔性になるんでしょうし…。それは、受け取り方ではないでしょうか」

 ──コメンテーターの仕事が女優業や歌手業にどのような影響を及ぼすと思いますか?
 「いろいろなことを経験できるものなら、より多く経験した方が人生は豊かになると思います。女優とか、表現する職業には、プラスこそあれ、マイナスはないと思っています」

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。

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