ウクライナの最大の軍事的な課題 専門家が指摘「東部においてロシア軍の支配地域が徐々に拡大している」

[ 2022年4月4日 14:11 ]

東京・汐留の日本テレビ社屋
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 国際安全保障が専門の慶大・鶴岡路人准教授が4日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)にリモート出演。ロシアの侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領は、首都・キーウ(キエフ)周辺で、多くの市民が殺害されたことについて「大量虐殺だ」とロシアを非難したことに言及した。

 人口約3万7000人のブチャだけで280人の遺体を集団埋葬したとフェドルク市長が2日明らかにした。14歳の子どもも殺害されたという。路上では平服姿の市民の遺体が多数散らばっているのが確認された。ゼレンスキー大統領はキーウ周辺の惨状を「ジェノサイド(大量虐殺)だ」と非難し「後ろ手に縛られて殺害された人や拷問を受けた子どももいた」と訴えた。一方、ロシア国防省は、殺害されたとする市民の映像について「死後硬直が見られず、ウクライナ側が西側メディア用に制作したもの」と主張した。

 MCの加藤浩次から「欧米なんかは制裁を強めるんだと意思表示をしています。その辺に関してはいかがでしょうか」と振られ、鶴岡氏は「これは制裁強めるんだと思います」とコメント。さらに「ウクライナ側にとって非常に問題なのは、キーウではロシア軍を撃退したわけですけど、東部においてロシア軍の支配地域が徐々に拡大していること」だと指摘した。「これをどうにかして食い止めない限り、東部がロシアにどんどん支配されていくという既成事実化されてしまう」といい「そうすると、停戦協議をやっても取られるところは取られてしまうというところなので、ウクライナ側はいかにして東部において、ロシア軍の進撃を止められるか、そして可能であれば撃退できるかと、そこが最大の軍事的な課題になってるんだと思います」と自身の考えを述べた。

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2022年4月4日のニュース