高橋杉雄氏 ロシア軍“大量虐殺”情報に「最後に民間人を虐殺して逃げた…略奪もしていますから」

[ 2022年4月4日 14:59 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 防衛研究所・防衛政策研究室長の高橋杉雄氏が4日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。ロシアの侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領は、首都・キーウ(キエフ)周辺で、多くの市民が殺害されたことについて「大量虐殺だ」とロシアを非難したことに言及した。

 人口約3万7000人のブチャだけで280人の遺体を集団埋葬したとフェドルク市長が2日明らかにした。14歳の子供も殺害されたという。路上では平服姿の市民の遺体が多数散らばっているのが確認された。ゼレンスキー大統領はキーウ周辺の惨状を「ジェノサイド(大量虐殺)だ」と非難し「後ろ手に縛られて殺害された人や拷問を受けた子供もいた」と訴えた。一方、ロシア国防省は、殺害されたとする市民の映像について「死後硬直が見られず、ウクライナ側が西側メディア用に制作したもの」と主張した。

 MCの恵俊彰に「キーウ州の中でも、キーウの周辺のブチャであったりとかに関しては非常に厳しい攻防があったってことになるんですか?」と聞かれた高橋氏は「ロシア軍占領地域でこれまで何が起こっているのか、よく分かっていなかったことがあるんですけれども、それが非常にはっきり分かったと」と言い、「ロシア軍が大急ぎで退却したのは間違いないんですよね。私は正直、先週の段階ではもっとキーウ周辺に残るのではないかと思っていたんですが、ベラルーシの国境を越えて一気に退却したということで、ただ同時に退却戦ってものすごく損害が出るんですけど、ウクライナ軍が公表している戦果の数字を見てみると、この5日間でロシア軍の損害は1000人しか増えていなくて、それほど大きな打撃を与えられていない。つまりそれだけロシア側が周到に準備をして逃げたということなんだと思う」と分析。

 そのうえで「最後に民間人を虐殺して逃げたということなんだと思う。逃げるからには、ということで、最後にできるだけの破壊を残して帰ろうということ。略奪もしていますから、そういったものも含めてということだと思いますね」と自身の見解を述べた。

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2022年4月4日のニュース