センバツ入場行進曲「群青」YOASOBIが球児にエール ikura「野球に人生ささげて青春謳歌して」

[ 2022年3月16日 06:10 ]

笑顔を見せるYOASOBIのAyaseとikura。スポーツ紙初のインタビューに応じた(撮影・久富木 修)
Photo By スポニチ

 ヒット曲「群青」が18日開幕の選抜高校野球の入場行進曲に起用された男女2人組「YOASOBI」が、スポーツ紙初のインタビューに応じた。ボーカルのikura(21)は「青春を謳歌(おうか)してほしい」と球児にエール。一方、コロナ下で一躍トップアーティストへと駆け上がったことには「“やっと”という感じもあります」と本音を明かした。(飯尾 史彦)

 サザンオールスターズの「TSUNAMI」や星野源の「恋」、Foorinの「パプリカ」など、社会現象になったヒット曲が起用されてきたセンバツ入場行進曲。コンポーザー(音楽制作者)のAyase(27)は「本当にうれしいオファーをいただいた。完成するまで時間がかかった曲なんですが、作って良かったと改めて思います」と感激した。

 2020年9月に配信リリースし、サブスクリプション(定額聴き放題)の再生回数は3億回を突破する大ヒットを記録。昨年はNHK紅白歌合戦で披露し、日本テレビ「スッキリ」のダンスプロジェクトのテーマ曲にも使われた。ikuraは「いろんな人の物語が新しく生まれ、時間をかけて育っていったのが『群青』。選手たちも甲子園でこの曲を聴いて“よし、一歩を踏み出していこう”という気持ちになってくれたら」と期待。球児には「野球に人生をささげて青春を謳歌してほしい」と呼び掛けた。

 入場曲の起用で名実ともにトップアーティストの仲間入りを果たした。19年10月にデビューし、コロナ下の20年春に「夜に駆ける」が大ヒット。サブスクの再生回数は日本人最多記録の7億回に達し、音楽シーンは2人の存在を抜きに語れないほどになった。

 ikuraは「怒濤(どとう)の日々を過ごして一気にいろんなことが変わっていった。でも、私もAyaseさんもずっと音楽活動をがむしゃらにやってきた歩みがあるので“やっと”という感じもあります」。自身はセッションユニット、Ayaseはバンドや音楽プロデューサーなどで10年以上、下積み時代を過ごしただけに、“シンデレラストーリー”という実感はない。

 23日にはユニット初の映像作品集「THE FILM」を発売する。昨年2月に生配信で行った初ライブ、同12月に日本武道館で開催した初の有観客ライブなどを映像化する。

 Ayaseは「映像、音、MC(トーク)、バランス、こんなにチェック作業が大変だとは思わなかった」と“洗礼”を受けた様子。ikuraは「やっと皆さんと初めてお会いできた武道館ライブが思い出深い。初ライブからの成長を見てもらえれば」。今後はライブでも実績を積み重ねていく2人の初心を感じ取れる一作となったようだ。

 《小説を基に作詞》Ayaseは音楽業界で「今最も作曲ペースが速い」といわれている。「小説を原作にするユニット」のため、まず小説を基に作詞し、曲を作って合わせる。「とにかく原作の小説と向き合い続けて、それを頭に入れた状態で日常生活を過ごすとメロディーが降りてきやすいんです」。24時間音楽漬けだが「好きでやっていることなので、24時間遊んでいるとも言えます」とケロリ。作曲も“ASOBI”がキーワードのようだ。

 《私生活も充実》プライベートも充実している。Ayaseの趣味は酒で「コロナ禍の前は朝までハシゴして飲んでいました。最近はおうち時間でおいしくお酒を飲むために自分で料理もしています」と明かした。ikuraは昨年からダンスを習い始めた。「レッスン中ってダンスのことしか考えられなくて、凄くリフレッシュできます。ライブで踊る?踊るまではいかなくても音に乗っている姿を見せたい」と思い描いた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年3月16日のニュース