西村京太郎氏死去 新潮社が追悼 1月に新刊出したばかり「最後まで原稿用紙に自筆でお書きに」

[ 2022年3月6日 17:14 ]

死去した西村京太郎さん
Photo By 共同

 「十津川警部」シリーズなどで知られる、作家の西村京太郎氏(にしむら・きょうたろう=本名矢島喜八郎=やじま・きはちろう)が3日午後5時5分、肝臓がんのため神奈川県湯河原町の病院で死去した、91歳。東京都出身。

 西村さんの代表作の1つである、 「十津川警部」シリーズを刊行した新潮社は6日、出版文芸部のツイッターで「西村京太郎さんのご逝去が報じられました。謹んでお悔み申し上げます」と追悼。「新潮社からも数多くの十津川警部シリーズを刊行させていただきました。日本のミステリー界に残された巨大な功績を改めて偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします」と記した。

 続けて「新潮社からは1月に『土佐くろしお鉄道殺人事件』を刊行させていただいたばかりです。昨年暮れに入院されるとのファックスをいただき、『土佐くろしおの原稿は書き終えていたのでよかったです』との旨が書かれていました。その原稿も最後まで、原稿用紙に自筆でお書きになっていました」とつづった。

 警視庁の十津川警部が活躍する長寿シリーズは、映像化された作品も多い。著作は400冊以上で、高額納税者の作家部門で常連だった。「終着駅殺人事件」で日本推理作家協会賞、「十津川警部」シリーズで吉川英治文庫賞。

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2022年3月6日のニュース