「鎌倉殿の13人」“三浦義澄”佐藤B作「歳いくつだと思ってんだよ」“雨の酒匂川”秘話 大型散水車2台

[ 2022年3月6日 08:00 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のトークショーを開催した佐藤B作(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は6日、第9話が放送される。俳優の佐藤B作(73)演じる武将・三浦義澄(よしずみ)がキーパーソンの1人になる。

 <※以下、ネタバレ有>

 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第9話は「決戦前夜」。ついに鎌倉入りを果たした源頼朝(大泉洋)の一党。敵対した平家方を捕らえるため、頼朝は和田義盛(横田栄司)と畠山重忠(中川大志)を派遣。これを知った北条義時(小栗)と三浦義村(山本耕史)は、祖父・伊東祐親(浅野和之)と八重(新垣結衣)を救うため、急ぎ伊東へと向かう。その頃、都を出た平家の追討軍が東海道を進軍。甲斐においては、出陣を約束した武田信義(八嶋智人)が義時の父・時政(坂東彌十郎)に…という展開。

 B作演じる三浦義澄は、相模の有力武士団・三浦党を率いる武将。ともに伊東祐親(浅野和之)の娘を妻にした北条時政(坂東彌十郎)とは、若い頃からの悪友。息子・義村(山本耕史)に全幅の信頼を置く。

 2月20日、神奈川県小田原市の小田原三の丸ホールでトークショーを開催。撮影秘話などを明かした。

 ――三浦義澄役について。

 「脚本家の三谷くんから連絡を頂いた時は『個性の強い侍がどんどん出てくるんですけど、三浦義澄については、その中であまり個性がなくて、商店街の気のいい親父だと思ってやってください』というふうに言われました。でも、武士として偉いは偉いんですが(笑)。義澄については色々調べましたが、あまり資料が残っていなかった。北条の人たちは結構残っているんですけれども。それでも、三浦を調べて色々分かってくると、三浦一族が凄い一族なんだということが見えてきた。三浦半島のトップですからね」

 ――トークショー前に訪れたゆかりの地について。

 「第5回、雨で阻まれて三浦党が渡れなかった酒匂川(さかわがわ)ですが、収録では演出陣が凄い量の雨を降らせていました。撮影現場は酒匂川じゃなく、相模川でしたが、現場に着いた時に大型の散水車が2台止まっていました。『2台分も降らせるのかよ?オレ、歳いくつだと思ってんだよ』みたいなね(笑)。ただ、実際の酒匂川は今だと簡単に渡れそうでした。そんなに水の量も多くなく、そんなに深くもなく、渡れそうな感じでしたね。歌川広重の絵で見ると、当時は深そうに感じましたが。その酒匂川に阻まれて三浦党が戦に参加できなかった石橋山の古戦場も訪ねました。本当に急な斜面なんですよね。 何でこんな急な斜面のところで戦ったのかな、と感じました。足場が悪いから、あんな所だったら、すぐ斬られちゃうなっていうかね。昔の人は足腰が丈夫だったんですかね。あんな斜面に足を踏ん張って戦っていたんですね。自分が義澄の立場でも、あの状況では源氏に付くと思います。あとの歴史を知っているのもあるけど(笑)。平家って武家だけど、何となく貴族文化な感じがするじゃないですか。それに対して、関東から新しい武家たちが出てきて、平家によってダメになってきた世の中を新しくしようとなった。やっぱり人間にとって、新しく何をしようということはすごい魅力だと思うんですよね。若者だったら、その新しい方に付くんじゃないのかな、人生を懸けるんじゃないかな、と思いますね」

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