橋下徹氏「ウクライナ頑張れって、いつまで頑張らせるんですか」 事態解決には「政治的な妥結しかない」

[ 2022年3月6日 16:44 ]

橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が6日、コメンテーターを務めるフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演し、ロシアのウクライナ侵攻についてコメントした。

 橋下氏は「戦地で祖国防衛のために戦っているウクライナの兵士の皆さんには本当に敬意を表します」としたうえで、侵攻から10日が経ち事態解決への糸口が見えない現状に言及。「“祖国防衛、国際秩序を守れ”の大合唱で“戦う一択”になってしまってる。戦地ではそういう状況なんでしょうけど、我々西側諸国はもっと冷静にならなければいけないと思います」と日本も含めた西側の在り方について述べ、「戦争が始まってしまったら、戦力や今後の見通しなどいろんなことを基に、戦うのか逃げるのか、最悪降伏するんだったらどういう降伏の仕方が最善なのか、そういうことを考えていくのが、戦争が始まった後の国家運営、戦争指導ですよ」と続けた。

 橋下氏は“国際秩序を守る、プーチンに譲歩するな”という西側の姿勢について「その通りなんですよ」としつつ、「そうであれば、ウクライナを犠牲にして国際秩序を守るんだっていうことをはっきり言わないと」と主張。「国際社会は『ウクライナ頑張れ、ウクライナとともにある』と言っておきながら、NATOは飛行禁止区域を設定しなかった。僕もこれはできないと思う。NATOとロシアがぶつかってしまったら第三次世界大戦になってしまうから」と北大西洋条約機構(NATO)がウクライナ上空に飛行禁止区域を設定しない方針を決めたことに触れ、「できないんだったらまずプーチン大統領と話をする、ウクライナだけ犠牲にさせるわけにはいかないから『お前の言い分は何だ』って聞くところからスタートしないと。国際秩序を守れって学者は言いますけど、結局ウクライナの犠牲のもとに国際秩序を守って我々はそれで平和な生活を送れるわけですから」と指摘した。

 事態解決のためには「政治的な妥結」が必要と言い、「“祖国防衛のために戦う”一択に凝り固まっていたら逃げることを忘れてしまう、ある意味究極の災害なんだから、できる限り多くの人は逃げる、国外退避をさせる、西側諸国はここに力を入れなきゃいけないと思います」と話した橋下氏。ロシアに対する経済制裁について「効いてもらいたい」としつつも、「中国を引き込めてない中での経済制裁がどこまで効いてくるのか」と疑問を呈し、「いつロシアが打開するのかっていう見通しなく『ウクライナ頑張れ』っていつまで頑張らせるんですか。最終的には国際社会がプーチンと話をするのか、ここは政治的な妥結で解決するしかないと思います」と持論を語っていた。

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2022年3月6日のニュース