九国大付・池田、完封劇で8強導いた 背番号1・香西が当日発熱で急きょ登板「緊張はなかった」

[ 2022年7月21日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権福岡大会・5回戦   九州国際大付1―0福岡工大城東 ( 2022年7月20日    光陵グリーン )

<九州国際大付・福岡工大城東>完封勝利を喜ぶ九国大付の2年生右腕・池田
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 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場校を決める地方大会は20日、各地で開催された。福岡大会では九州国際大付が福岡工大城東に1―0で競り勝ち8強入り。春日―福岡第一は、新型コロナ感染者が出たため春日が辞退し福岡第一の不戦勝となった。

 九州国際大付の2年生右腕・池田悠舞が9回98球、4安打無四球5三振の完封劇でチームを8強に導いた。当日に背番号1、香西一希(3年)が熱発。先発を告げられたのは試合の1時間前だった。初戦以来の先発に「緊張はなかった。自分ができることをやろうと思った」。課題の立ち上がりを乗り切り回を重ねるごとに直球、変化球ともにさえ、佐倉(人ベンに峡の旧字体のツクリ)史朗(2年)の犠飛で挙げた1点を守りきった。

 昨秋の神宮大会では打撃投手。今春選抜前の紅白戦で好投しベンチ入りした。選抜後の約2カ月間、連日約8キロを走り込み、入学時と比べると10キロ減量。体力と下半身が安定し、この日も涼しい顔で投げ抜いた。継投を想定していた楠城徹監督は「この暑さの中良く投げた」と絶賛した。

 同級生が好投に応えた。初回2死満塁で凡退していた“2年生BIG4”の一角、佐倉が6回無死満塁では決勝の中犠飛。「(もっと)投手を楽にしたかったが…。犠牲フライを打てて良かった」とほっとした表情。選抜では4番に座ったが、この夏は6番。「(4番より)マークはきつくない」と明かす。完封した同級生に「努力しているのを見ていた。ロースコアでも安心して見ていられた」と目を細めた。

 池田は「うちは打力のチーム。次はいっぱい打ってくれるだろうし、打者に甘えていきたい」と佐倉らに期待。「先輩たちの涙を見たくない。甲子園での優勝が目標」と力強く話した。 (村田 有子)

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2022年7月21日のニュース