広島・秋山の心が動いたつなぐ攻撃「気持ち的にガッと来た」 2番・菊池涼の献身性受け止めて3番担う

[ 2022年7月21日 08:30 ]

巨人・丸にあいさつし笑顔を見せる(左から)広島・秋山と菊池涼(撮影・河野光希)
Photo By スポニチ

 広島が掲げる「つなぐ攻撃」の真骨頂を、移籍間もない秋山翔吾外野手(34)が目の当たりにした場面があった。17日の巨人戦で、9―5と勝利をほぼ手中に収めていた9回無死一塁。2番・菊池涼がカウント2―2と追い込まれると、走者を進めようと二塁へゴロを転がした。その打球が失策を呼んで無死一、三塁と好機が広がり、直後の秋山の適時打につながった。秋山が感心したように振り返る。

 「あの打席は気持ち的にガッと来るものがあった。彼(菊池涼)は、それまで無安打。点差もあったし、安打を打ちにいっても問題ない場面だったのに、つなぐような意識に見えた。そのようにしてチームを引っ張るリーダーがいることで、僕はそこに乗っからせてもらうことができる」

 菊池涼は16日の巨人戦終了時点で打率・249で、9回の打席は4打数無安打で迎えた。それでも、自身の状態を上げるための打席とすることなく、最後までチーム打撃に徹した。秋山は「ああいうことを若い選手にいきなりやれというのは難しいかもしれないけど、必要なことだなと思ってくれればよりいいと思う。その意識が形となってどの打順でも出てくれば、よりつながっていくと思うし、勝ちは増えるんじゃないかな。それを象徴していたような彼のプレーだった」と、「2番・菊池涼」の役割の大きさを再認識する場面となった。

 新加入した秋山が3番に入ったことで、菊池涼は本来の2番に戻った。菊池涼は秋山に「つなぐよ」と伝えてから打席に向かった試合もある。負傷離脱中の西川が戻ってくるまで、2、3番の並びは「キク・アキ」で固定される見込み。ナインのつなぐ意識を敏感に感じ取ることのできる秋山は、3番として得点圏で迎える打席を意気に感じている。(記者コラム・河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2022年7月21日のニュース