藤沢翔陵 4時間超えの激闘制した春県王者・桐光学園撃破!「和力」で2年連続8強

[ 2022年7月21日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権神奈川大会・5回戦   藤沢翔陵11-7桐光学園 ( 2022年7月20日    横浜 )

<桐光学園・藤沢翔陵>14回の激闘を制し、スタンドにあいさつする藤沢翔陵ナイン(撮影・川島 毅洋)
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 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場を懸けた地方大会は20日、各地で127試合が行われた。神奈川大会では藤沢翔陵が、延長14回タイブレークの末11―7で春の神奈川覇者で第1シードの桐光学園に勝利。昨年のベスト4に続く8強入りを決めた。

 午前10時に始まった試合は、午後2時9分に終わった。延長14回の激闘を制した藤沢翔陵ナインは、泣いていた。ロッテ、阪神でプレーした川俣浩明監督は「うちは県内で力は下。試合が終わるまで何が起こるか分からないと思っていた。(涙を流す選手には)まだ終わりじゃないよと伝えました」と、4時間9分の熱戦の末、今春県大会王者の第1シード・桐光学園を破った。

 初回に1点を先制も、4回に追いつかれた。6回に勝ち越し。9回2死から追いつかれた。延長10回に2得点。2死無走者から追いつかれた。延長13回からは、無死一、二塁で始まるタイブレーク。無死満塁の好機で2番・玉城巧望(たくみ=2年)が左中間を破る走者一掃の適時二塁打。「いつも打てないと言われてきたので、チャンスで一本出て良かった」と胸をなで下ろした。

 その直後、3連打などで何と3失点で再び同点。桐光学園の粘りは凄かったが、水野朝陽主将(3年)は「最後まで集中力を切らさずにできた。テーマに掲げている“和力”で支え合ってできた」と胸を張った。

 14回に押し出し死球、敵失などで4点を勝ち越し。最後は4番手の山口将吾(3年)が無失点で締めた。

 2年生ながら副主将の玉城には、負けられない理由があった。昨年の準決勝で敗れた横浜は、1歳年上の兄・陽希(3年)が主将を務めている。開幕前から準々決勝での再戦が目標。「尊敬するお兄ちゃんとやりたかったのでうれしい」と試合直後に流した涙に、同じ横浜スタジアムの第2試合で兄のいる横浜も延長戦で辛勝し、あす22日の対戦が実現する。

 チームは昨夏の4強に続き2年連続の8強入り。藤沢商時代の73年夏以来の甲子園へ。川俣監督は「大会前に甲子園に行ける夢を見たんですよ」と明かした。頂点まで、3つ。「和力」を結集する。(川島 毅洋)

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