ヤクルト・村上が豪快32号!復帰した高津監督に贈った「失投を一発で仕留めることができた」

[ 2022年7月21日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト8―2巨人 ( 2022年7月20日    神宮 )

<ヤ・巨>7回、3ランを放ちバットを放る村上(撮影・村上 大輔)
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 バットを持ったまま、ベンチに向かってドヤ顔した。ヤクルトの村上は打った瞬間に確信した。視線の先には、戦列に復帰した高津監督の姿もある。右中間中段へ運ぶ豪快弾で試合を決定づけた。

 「失投を一発で仕留めることができた。勝つことは難しいと、日々ひしひしと感じながらやっていた」。4―2の7回2死一、二塁。来日初登板の巨人の新外国人クロールの151キロ直球を完璧に捉えた。今月2、3日以来の連勝に導く両リーグトップの32号3ラン。チームは高津監督を含め新型コロナウイルスの集団感染。主力が多数離脱した中、「中心」の自覚を強くしていた村上に指揮官からLINEが届いた。

 「大変だろうけど、チームを引っ張れ。それがお前の仕事だ」
 就任1年目の2年前から4番を任せてきた。「引っ張ることは常日頃から意識している。僕は“今まで通り、頑張れ”という意味だと」。頼もしい22歳は13日からの5試合で打率4割、2本塁打、5打点と気を吐いた。

 一度も勝てていなかった18日にも電話した。高津監督は明かす。「“僕は打てなくてもいい。チームが勝てないのがしんどいです”と。そんな泣き言を言うんじゃない、そんな姿を見せるな」。再びハッパをかけた。村上もグラウンドでは決して下は向かなかった。

 指揮官は「療養期間の分、熱くなった気がします」と振り返った復帰初戦で白星。出場選手登録はされなかったが、前日の山田に続き青木と塩見も1軍に合流した。「僕たちは試合からは逃げられない。目の前の試合を戦うことだけを意識してやっている」と村上。独走態勢の高津ヤクルトが勢いを取り戻した。(青森 正宣)

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2022年7月21日のニュース