広澤克実氏 阪神は大山と輝を先発に、今こそ覚悟のオーダーを 助っ人3人を並べる時期ではない

[ 2021年9月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3ー2中日 ( 2021年9月21日    バンテリンD )

広澤克実氏
Photo By スポニチ

 【広澤克実 視点】阪神はよく競り勝ったと思う。引き分けで終わらず、9回は島田の内野安打から二盗、木浪の犠飛…と相手守護神から素晴らしい得点だった。ただ、大きな1勝であることは否定しないが、勢いがつく1勝かと言えば「Yes」とは言い切れない。

 4番マルテ、5番ロハス、6番サンズの先発オーダー。助っ人3人を並べた打線でCSや、日本シリーズも戦うつもりなのだろうか。ヤクルト、巨人との三つどもえを制するためには、大山がいて、もっと言えば佐藤輝もいないといけないのではないだろうか。

 助っ人3人全員が絶好調で誰ひとりとして外せないという状態ではない。大山の状態が上がってきたから言っているのでもない。ただ残り30試合を切って、大山(佐藤輝も)が打てば日本一になれる、いや大山(同)が打たないと日本一になれない…と矢野監督は覚悟を決める時期ではないだろうか。

 2―0の6回1死一、二塁で代打福留の二ゴロを木浪はまず一塁でアウトを取ったが、一塁走者を二塁に進めてしまった。京田の中前打で1点ですんだかもしれないところを同点とされた。逆に4回は1死一塁では高橋周の二ゴロで一塁走者を一塁へ追い込んでいったものの、結局は二塁フォースアウトだけ。この回は失点にはつながらなかったが、木浪の判断はいずれも逆だ。

 勝利が最優先されるべきだし、特に優勝争いまっただ中のこの時期なので最後に勝っていれば、確かにそれでいいのだが、6回を1失点止まりで踏ん張って、秋山が勝利投手になっていれば、もっと良かった。そして、もっと勢いも付いていくのだが…と思った。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2021年9月22日のニュース