巨人 23日にも自力Vの可能性消滅…中田 10日ぶり1軍即先発で3の0

[ 2021年9月22日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人0―2広島 ( 2021年9月21日    マツダ )

<広・巨>6回2死一塁、中田は三振に倒れる (撮影・奥 調)
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 セ・リーグの3強で唯一、敗れた。広島と同じ6安打も後半戦初の零敗。巨人・原監督は「(好機で)一本出なかった。完封されているわけだから」と今季初めて先発投手に完投完封された一戦を振り返った。

 打撃不振による2軍調整を経た中田を、出場選手登録即6番でスタメン起用。左腕の床田対策で投手の山口を含めて並んだ、7人の右打者の一人だ。いずれも走者を置いた4打席は、2つの空振り三振など3打数無安打で1四球。元木ヘッドコーチは「良くなっているけど、一本打ちたいという力みもあった」と分析した。

 打撃フォームは激変した。移籍直後の2軍降格前。直球に差し込まれる場面が目立った。2軍調整中に長嶋終身名誉監督の直接指導など、改良に取り組んだ新フォーム。グリップを胸から離して懐を広く構えた。体重をやや軸足の右足側にかけ、早めにトップをつくることで、速球に差し込まれないように工夫。左足は少し後方に引いて、即座に打ちにいける構えとした。

 新フォームは「直球」への効果が見えた。四球は内角低めの149キロ直球を見極め、内角直球の紙一重のファウルもあった。一方で、ツーシームに2三振など変化球には苦闘。9回無死一塁では初球の緩い114キロのパームに、体勢を崩して泳がされ中飛に倒れた。

 試合前は、大股開きのティー打撃。阿部2軍監督と連日行った特訓だ。2軍では打率・500、4本塁打。原監督は「結果は出なかったけど、いい感じだと思いますよ」と今後に期待した。

 だが、これで9月は4勝9敗4分け。月別ではリーグ最下位と失速からの脱却が遠い。「なかなか乗り切れない。今は我慢しながらやるべきことはしっかりやる。チェックするべきところはチェックする」。指揮官も認める正念場で、中田の復活は打線活性化の鍵になる。(神田 佑)

 ≪23日にも自力Vの可能性消滅≫巨人は早ければ23日にも自力Vの可能性が消滅する。ヤクルトが連勝し、巨人が連敗すると、巨人は残り試合で全勝しても、ヤクルトが巨人戦以外で全勝すれば勝率で抜くことができなくなるため。なお、首位・阪神に対しては巨人が同日まで連敗、阪神が連勝でも、自力で阪神を上回る可能性は残る。

 【中田のこれまで】

 ★暴力行為 日本ハム時代の8月4日、函館でのDeNAとのエキシビションマッチ試合前のベンチ裏で同僚1人に暴行。試合では途中交代し、札幌の自宅に強制帰宅を命じられる。

 ★処分発表 同11日に球団は暴力行為が統一契約書違反で1、2軍全試合の出場停止処分を科したと発表した。

 ★電撃トレード 同20日に日本ハムから無償トレードで巨人移籍。都内で行われた入団会見では金髪を黒髪に染めてひげもそって謝罪。出場停止処分も同日付で解除され1軍合流。

 ★新天地1号 同22日のDeNA戦前に長嶋茂雄終身名誉監督から激励を受ける。7回に左越え2ラン。

 ★登録抹消 移籍後16試合で打率・150、1本塁打と低迷、9月11日に出場選手登録抹消。

 ★ミスター指導 同13日にジャイアンツ球場で、長嶋茂雄終身名誉監督から約40分の直接指導を受ける。

 ★最短復帰 2軍戦6試合で打率・500、4本塁打と復調。抹消後最短の同21日に再昇格。

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