U18侍、南ア粉砕で連勝 “BIG4”西が2発&8打点「まさか自分が…」

[ 2019年9月1日 05:30 ]

U18W杯 1次ラウンドB組   日本19-0南アフリカ ( 2019年8月31日 )

6回2死一塁、この日2本目となる2点本塁打を放つ西
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 高校日本代表は、南アフリカと1次ラウンド第2戦を行い、19―0で大勝した。「7番・DH」で出場した西純矢投手(3年=創志学園)が2本塁打を含む3安打8打点と活躍。投手陣も先発・浅田将汰投手(3年=有明)、2番手・林優樹投手(3年=近江)で無安打リレーを達成した。1日は大会4連覇中の米国と激突。最大のライバルとの決戦を前に、投打がかみ合ってきた。

 最高の景気付けだ。5―0の4回2死一、三塁、17―0の6回2死一塁。西が左翼スタンドに2本のアーチをかけた。「自分としてはビックリ。まさか自分が打つとは思っていなかった」  前日はWBSCランキング26位のスペインに4―2と大苦戦したが一転、同23位の南アフリカには15安打19得点で6回コールド勝ち。1次ラウンドのヤマ場・米国戦に向け、投手を本職とするスラッガーが人生2度目の1試合2発。3回の犠飛、5回の2点適時打も合わせ、自身初の8打点と爆発した。

 少し複雑な心境もあった。2本目を放った投手ムポフとは前日のオープニングセレモニーで意気投合。友情の証として、腕に巻くバンドを譲り受けていた。何も身に着けていなかったため物を交換できず、そればかりか翌日に一発をお返しすることに…。新しくできた友人の内角高め直球を捉えた高校通算25号に「やっちゃいましたね」。それでも「一生懸命、お互いの力を出して、国際交流したい」と胸を張った。

 長打力を期待し、154キロ右腕のDH起用を決めた永田裕治監督は「想像の上」と脱帽。米国戦には本業での出場が濃厚だけに「投手としても頑張ってもらいたい」と期待する。試合中にブルペン投球を行って調整した西は「急に(登板を)言われることもあるので、しっかり準備したい。投手がメインなので早く投げたい」と意気込みを口にした。

 宿舎は奥川と同部屋で夜遅くまで野球談議を交わす。奥川、佐々木の登板回避が決定的な1次ラウンド。投打の鍵を握る男は「世界一に向け、一戦必勝で頑張っていきたい」と表情を引き締めた。 (桜井 克也)

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