阪神 今季初の大山外しも効果なし…打線機能せず散発6安打1得点

[ 2019年8月31日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―4巨人 ( 2019年8月30日    甲子園 )

<神・巨20>9回無死一塁、大山は右飛に倒れる(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は、雨のため1時間遅れで始まった30日の巨人戦に1―4で敗れ3連敗となった。今季121試合目で初めて大山を先発から外した打線は散発6安打1得点と機能せず。見せ場は4番マルテが初回にチーム16イニングぶりの得点となる適時二塁打を放っただけで、7回2失点と力投した高橋遥を援護できなかった。

 福留の中堅前への飛球が丸のダイビングキャッチに阻まれると、4万6721人の観衆を集めた甲子園は深いため息に包まれた。1―4の9回、先頭の代打俊介の二ゴロを田中俊が失策。もらったチャンスで代打で登場したのは今季初めてベンチスタートの大山だった。強い思いを胸に秘めての打席だったはずだが、初球を右飛。後続も倒れた。

 「負けてる時はだいたい同じような感じになってしまってる。チャンスはつくるけど、1本が出ないという形になってしまってるんで。なかなかうまくいかないのは、そういう部分かなと思う」

 矢野監督は悔しさを押し殺すように敗戦を振り返った。試合前時点で15イニング連続無得点だった打線を奮起させるべく、手は打った。雨天中止となった29日の中日戦と同様、これまで絶対に外さなかった大山の名前をスタメンに記さず、北條を「6番三塁」で起用した。雨で流れた前夜に「(大山)悠輔が悪いというよりも北條の状態もいい。はい上がるというか、どうするかというのは悠輔自身やから」と説明。この日の試合後も「何も変わらへんよ、うん」と同じ理由での決断だったが、功を奏しなかった。

 16イニングぶりの1点が結果的に唯一の得点だった。0―1の初回2死一塁、マルテの左翼線二塁打が雨を含んだ芝で変則的に弾み、一塁走者の近本が一気に生還。8月10日から大山に代わって4番を務める助っ人は「ボールをコンタクトすることだけに集中できた」と手応えを示しながらも「最終的にはチームが負けているんで」と表情を曇らせた。1―2の7回2死二塁では申告敬遠で勝負を避けられ、続く糸原が二飛に倒れる悪循環で、もどかしさが募った。

 残り22試合。広島も負け3位とのゲーム差は3のままでも、もう崖っぷち。大山外しだけでなく、あらゆる手を施して目の前の1勝をもぎ取るしかない。(山添 晴治)

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