ボストンで実感…今でも松坂へ確かな愛情「ダイスケは今、どうしているんだ?」

[ 2019年8月31日 12:00 ]

レッドソックス時代の松坂
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 CBSスポーツ電子版は現地8月28日付で「今も現役の元メジャーリーガー15人」を特集した。メジャーの舞台からは去ったが、ユニホームを着て戦い続けている男たち。元カブスのカルロス・ザンブラノや、元レッズのブランドン・フィリップスら、オールスター戦に何度も選出された選手が多数名を連ねたが、日本選手も2人含まれた。中日・松坂大輔投手と、阪神・福留孝介外野手の2人である。

 特に松坂に対しては、米国でも注目度は高い。この特集はランキング形式ではないのだが、4番目に登場。「日本復帰後は故障に苦しんだが、昨年は中日で11試合に投げて6勝、防御率3・74だった」と伝えている。もっとも今季の松坂は、右肩や右肘の負傷が相次ぎ、1軍ではわずか2試合の登板。5回1/3を投げ、防御率は16・88だ。

 米国では往年の名プレーヤーのその後の活躍にも、リスペクトを持って熱心に視線を向けるファンは多い。

 例えば同様に紹介されたザンブラノ。松坂より1学年下の38歳だが、12年を最後にメジャーからは遠ざかり、14年に一度は現役引退を宣言していた。ただ昨年、メキシカンリーグで練習生として現役復帰を目指し再起。今年は米独立リーグのアメリカン・アソシエーションのシカゴ・ドッグスでプレーしている。パワフルな投球に血気盛んな性格と、長打力のある打撃でも愛された個性派投手だった。「独立リーグでも退場を宣告されている。直球は97マイル(約156キロ)を今でもマークしている」と今も変わらないプレーぶりを懐かしむように伝えている。

 8月上旬にエンゼルスの遠征に同行し、久しぶりにフェンウェイ・パークに足を運んだ。球場で会うレ軍スタッフや地元記者はもちろんのこと、タクシー運転手からでさえ「Dice―K(ダイスケ)は今、どうしているんだ?」と尋ねられた。半ば、日本人と会った時のあいさつの決まり文句の一つのようでもあり、一方でボストンの人々の松坂への確かな愛情でもある。

 松坂の来季去就がどうなるのか。日本のファンのように、リアルタイムで一挙手一投足を追うことはできない。それでも確かに、米球界関係者や米国の野球ファンも、その行方を気にかけている。(記者コラム)

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