柔道・大野将平、東京で見せる“絶対的”強さ 強く残るリオ金の感覚
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【カトパン突撃!東京五輪伝説の胎動 拡大版(上)】2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストの柔道男子73キロ級・大野将平(27、旭化成)は絶対王者の高みを見据える。あれから4年で、いかに進化したのか。加藤綾子アナウンサー(34)との新春対談では「大野将平史上最強の柔道を見せる」と約束した。超えるべき敵はリオ五輪の“自分自身”。東京五輪まで7カ月。大舞台に覚悟を持って臨む。
――明けましておめでとうございます。いよいよ東京五輪が近づいてきました。だんだんと気持ちは高ぶってきましたか?
「2度目の五輪に向け自然体で過ごせています。今は平常心ですね」
――柔道は日本のお家芸。勝って当たり前というプレッシャーを感じますか?
「もう慣れました。リオ五輪で初めて感じた。はね返すために自分を高めることしかできなかった。自国開催・連覇・柔道という競技。この三重のプレッシャーを力に変える自信は稽古で培っている。野村忠宏さんに少しでも近づきたいと思います」
――昨年8月の世界選手権も凄かったです。オール一本勝ち!
「結果としてそうなりました。日本武道館での試合も好きなので金メダルという結果に安心しました」
――勝った時も感情を出さないですね?
「自分が投げて勝った相手がそこにいる。過剰に感情を爆発させる必要もないし、ガッツポーズの必要もない。柔道はスポーツであり武道。そういった心の部分も表現できるのが畳の上と信じてやってます」
――対戦相手はあまり研究しない?
「研究の時間とか面倒なタイプなんです(笑い)。基本的な情報は頭に入っている。過剰にビデオを見ると相手の良い情報しか入ってこない。当日の調子次第で相手の技術も変わってくる。過去の映像にとらわれないようにしています」
――相手を知りすぎない方が良いってことですね?
「自分の柔道に集中して100%、120%のパフォーマンスが出せるよう心掛けています。理想は一本勝ち。でも意外と指導3つでもいい。ゴールデンスコアで我慢強く勝てればいい。大前提として超攻撃的にはやります」
――リオ五輪からの進化は感じますか?
「柔道の幹の部分が大きく変わることはなく枝葉の部分が変わったということ。感覚的には分かっているんですけど言葉では表現しにくい。組み手でいろんなところを持てるようになったりとか。東京では大野将平史上、最強の柔道ができると信じている」
――ないとは思いますが弱点は?
「弱点だらけです(笑い)。日々、自分だったらどこを狙うのか、どう倒すのか弱点を見つけるために稽古しています」
――ご自身の試合の映像を見ますか?
「自分の映像は見ないですね。稽古で天理大の学生とやって調子が悪くてあまり投げられなかったりすると、自分の弱点が分かる。そういうことでイライラすることはある」
――稽古中は何を考えているんですか?
「自分と対話することが多い。自分の世界に入って独りでしゃべってる。“あと1回できるんじゃないか”とか。ブツブツ文句を言いながらやってる(笑い)」
――文句を言ったりするんですね。人間味があって、ちょっとうれしいです(笑い)。一日のサイクルはどんな感じですか?
「基本的に一日に1回走って、1回ウエートトレーニングをして、1回柔道する。メニューを増やしたりして、ケガをするギリギリまでやる。その線引きが難しい。永遠の課題です」
――組み手の引き手の強さも特長の一つ。どのように強くしたのですか?
「僕は相手の脇のところを持つので特殊な形です。この技術は世界で一番という自信がある。それだけじゃなくて右手の釣り手もそう。いろんなところを持って正しく組む。ちゃんと持つ時間を長くする」
――それが強さにつながる?
「最近の外国人選手は激しい組み手で片手で持ったり、持ち合わない時間が長い。握らないと技をかけられない。しっかり握って相手にも握らせる。あとは受けつつ投げるということ。本当に当たり前のことなんです。なかなか今の選手はできていないと感じる」
――東京での最大の敵は自身ですか?
「リオ五輪での大野将平という柔道家。これが一番の敵と思ってます。あの時の感覚が体に非常に残っている。まだ確信をもって“今の自分があの時の自分より強い”と言えない。心技体のトータルで超えていきたい」
――何が足りてない?
「リオの時よりも技術、体力は劣っていても心の部分で補える人間力を持ち合わせていたい。あの時と同じ柔道はできない。当時は一つの集大成で4年かけてあのスタイルをつくった。今回はトータル8年。当たり前にリオの自分を超えていたい」
――最終的な目標は圧倒的な強さ?
「リオでは“圧倒的”と言ってましたけど今回は“絶対的”。大野だったら絶対と言われる次元に行きたいですね」
――大事にしていることは?
「今は内股と大外刈りが軸と言われてますけど大事なのは投げ技より素早く2つ握ること。あとは受けの強さ。みんな派手で攻撃的な部分に目が行く。逆にかつぎ技、足払い、巴技で一本が取れるようになった。詰めて自分が最後は勝つ。詰め将棋の感覚です」
――改めて東京への思いを。
「金メダルを獲得することによって新たな挑戦にもつながる。自分が挑戦したい大会に向けて頑張りたいです。」
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