昨年決勝カード早くも再現 大阪桐蔭の“怪物”奥井 8強桐蔭学園戦へ「倒して優勝を」

[ 2020年1月2日 05:30 ]

第99回全国高校ラグビー第4日・3回戦   大阪桐蔭15―3日本航空石川 ( 2020年1月1日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<大阪桐蔭・日本航空石川> 後半、力強く前進する大阪桐蔭・奥井(撮影・大森 寛明)
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 3回戦の全8試合を行い、8強が出そろった。史上9校目の大会連覇を目指す大阪桐蔭(大阪第1)は日本航空石川(石川)とのBシード対決を15―3で制し、3大会連続4度目の8強入り。抽選の結果、3日の準々決勝は悲願の単独優勝を目指すAシードの桐蔭学園(神奈川)が相手。昨年度の決勝と同じ好カードが早くも実現した。

 8強が全て出そろった後の第1グラウンドでの公開抽選会。どよめきとともに優勝候補の筆頭、桐蔭学園の名がコールされた。いの一番にくじを引き対戦相手が決まるのを待っていた大阪桐蔭の奥井主将が一瞬、苦笑いを浮かべる。昨冬の激闘を即座に想起する想定より早い宿敵との再戦となった。

 「できれば、決勝が良かったですけど、ベスト8でも同じ。強いところと当たって倒して優勝した方がいいじゃないですか。チームメートには怒られると思いますけど」

 花園で準優勝、優勝を経験。1年生の時から「怪物」と呼ばれ、今年7月には大学生、社会人に交じり飛び級でU―20日本代表に選出された。今冬の花園がその“怪物物語”の最終章。同じNo・8のポジションにいる2年生の“新怪物”佐藤は昨年の決勝でコンタクトして以来、再戦を心待ちにしていた相手でもある。今季、公式戦では5月のサニックス・ワールドユースで1度だけ対戦し、31―35で苦杯を喫したが、その苦い敗戦も「去年と同じウチはチャレンジャー」という意識改革のタネとした。

 3回戦はトンガ人留学生2人を擁する日本航空石川と前半5―3で折り返す接戦。「フィジカルの強い相手に真っ向勝負を挑んでイーブン。納得できない」と綾部正史監督(44)は接点で圧倒できなかった選手に厳しい目を向けたが「ある意味、吹っ切れると思います。次のゲームに切り替えて行くには逆にいい相手じゃないですか」と奥井。大会連覇へ早くも次が天王山となる。 (石川 勝己)

 ≪過去4度対戦し2勝2敗≫○…大阪桐蔭と桐蔭学園が花園で対戦したのは過去4回。00年度の3回戦、13年度の準決勝、17年度の準決勝、18年度の決勝で、2勝2敗。直近2回は大阪桐蔭が勝利している。

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