【皐月賞】落鉄なんの!ロブチェン 1番人気に応えコースレコード快逃V 松山「まずは1冠」

[ 2026年4月20日 05:30 ]

<中山11R・皐月賞>レースを制したロブチェン(左)の松山はガッツポーズ

 G1馬が混戦を断った。13年ぶりに無敗馬不在で行われた3歳牡馬クラシック第1弾「第86回皐月賞」が19日、中山競馬場で行われ、1番人気ロブチェンが1分56秒5のコースレコードでV。主戦の松山弘平(36)は桜花賞スターアニスに続く2週連続G1制覇を飾った。ダービー(5月31日、東京)で2冠を目指す。なお、5着馬までにはダービーの優先出走権が与えられる。

 9年前の皐月賞と同じく、松山はロブチェンの馬上で人さし指を突き上げた。アルアインで初G1を手にした17年は自身を競馬の道に導いてくれた天国の祖父へのメッセージ。今年は「まずは1冠ということで指を上げさせていただきました」。先週桜花賞(スターアニス)のゴール後と同じパフォーマンス。9年の時を経て、指さしの意味は大きく変わった。

 ロブチェンが先頭に立った瞬間、中山の大観衆がどよめく。コース替わりでインの芝が絶好、逃げ馬不在のメンバー構成。プランにはなくとも、松山はハナが最も勝てる確率が高いと即断した。「馬のリズムを大切にした」と話すが、前半5Fは後続勢をけん制するには十分な58秒9。共同通信杯(3着)で敗れたリアライズシリウスが4角付近からプレッシャーをかけても、なかなか差は縮まらない。むしろ急坂で差をじわじわと広げる。520キロの体を揺らし、3/4馬身のリードを守ってゴール。08年キャプテントゥーレ以来の皐月賞逃げ切りとなった。

 ゴール後には右トモ(右後肢)の落鉄も判明。松山は「それであのパフォーマンスは凄い。改めて強かった」と脱帽の様子。勝ちタイム1分56秒5は昨年ミュージアムマイルが記録したレースレコードを0秒5、クリスマスパレードが樹立したコースレコード(24年紫苑S)を0秒1更新した。しかし、松山は「道中はそれほど速いと感じていなかった。それくらいいいフットワークでノビノビと走れていた」。鞍上の体内時計を狂わせる圧巻の走りだった。

 騎手の桜花賞、皐月賞の連勝は7人目。日本人騎手に限れば93年武豊(ベガ→ナリタタイシン)以来33年ぶりの快挙だ。杉山晴師は「(松山の)リズムが凄くいいのであえて作戦は決めず全権委任。思い切った競馬をしてくれた」と強気の逃げを称賛。桜花賞のジョッキーカメラでは1番人気を背負う重圧の中、他騎手の安全を確保するような声がけが話題に。名手の域に達しつつある36歳。穏やかな立ち居振る舞いの中に自信と余裕がにじみ始めた。

 次の狙いはもちろんダービー。瀬間助手は「(父の)ワールドプレミアは菊花賞を勝っているし、距離が延びても強い競馬を」と期待する。混戦の牡馬クラシック戦線から頭一つ抜け出した形。その上で松山は「以前はハミに頼っていたが今は起きて走れるようになってきた。まだ成長できるし、もっともっと良くなる」とさらなる進化に期待。5月の競馬の祭典は、“2冠”を意味するピースサインが待っている。

 ◆ロブチェン 父ワールドプレミア 母ソングライティング(母の父ジャイアンツコーズウェイ)23年4月9日生まれ 牡3歳 栗東・杉山晴厩舎所属 馬主・フォレストレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績4戦3勝(重賞2勝目) 総獲得賞金3億1321万6000円 馬名の由来はモンテネグロの山名。

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