菊水丸店主 珍宝堂

河内家菊水丸 吉本興業に所属するきっかけとなった、白木みのるさんとの“縁”

[ 2022年11月16日 11:00 ]

01年の興行で初めてお会いした白木みのる師匠(右)と筆者
Photo By 提供写真

 テレビ創成期に「てなもんや三度笠」で一世を風靡(ふうび)された白木みのる師匠。2年前にお亡くなりになっていたとの報道に大変驚いた次第です。

 振り返れば、私が高校2年生だった1979年(昭54)の年末、元浪曲師で夏は河内音頭を歌い、吉本興業で漫才をされていた中山礼子師匠のギター伴奏者として米グアム島へ行くことになり、そのプロデューサーが白木師匠だったのです。

 何度かお電話で打ち合わせを重ねるも、礼子師匠の急病で実現には至りませんでした。米国のビザのスタンプだけが、初めて取得したパスポートに残っています。回復された礼子師匠は「申し訳なかった」と申され、私を河内音頭取りとして吉本興業に所属する道を敷いてくださいました。

 22年の時を経て、2001年(平13)12月2日、岡山県早島町の興行で、白木師匠と初めてお目にかかることがかなったのです。ごあいさつの折、グアム島の一件をお話しして「キャンセルになっていなかったら、吉本に所属することはできなかったと思います」と申し上げると「キャンセルで迷惑したのは覚えてるけど、そんな物語があったんか…結果的に良かったんやなあ」と笑顔で握手してくださいました。合掌。(河内家菊水丸)

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