菊水丸店主 珍宝堂

高座さながらの名調子、無駄な言葉も全くなし 我が家に残る立川談志師匠の留守番メッセージ

[ 2021年10月20日 05:30 ]

立川談志師匠に頂いた「藝人は非常識であるべし」のサイン。令和の御代、コンプライアンスの範囲内で実践したいと思っています。難しいなぁ
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 京都府南山城村の我が家の留守番電話には、各界の著名人からの伝言が残っています。その中でも、故立川談志師匠のメッセージは永久保存版の珍宝でありましょう。

 1996年(平8)5月26日の午後2時9分に着信。談志師匠は公衆電話からのようで「立川談志と申しますがね」で始まり、用件は作家の故団鬼六さんのパーティーでの河内音頭披露のご依頼。私の電話番号は上岡龍太郎さんの事務所で聞いたと、高座さながらの流れるような口調でお話になり、団さんからことづかった夜に「金平さん(協栄ボクシングジムの初代会長、故人)と会いましたら、あなたが入れたやつ(河内音頭・拳界の鬼~金平正紀物語=カセットテープで発売)を聴きました。金平会長が俺からもよろしくと言っておいてくれとのことでした」と、わずか1分16秒の間に情報がびっしり。無駄な言葉は全くなし。

 実はこの録音を没後10年のタイミングで、談志師匠のご長男・松岡慎太郎さんの許可を頂いて、私のYouTube「河内音頭公式・岸本家のアーカイブ」で公開させてもらってます。名人の留守電は一聴の価値あり。ぜひアクセスして下さい。(河内家菊水丸)

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