河内家菊水丸　「週刊朝日」人気コラムに取り上げてくださった、エッセイスト森下典子さんの名刺

　このところ、百年の歴史と伝統ある「週刊朝日」が5月末で休刊とのニュースを、雑誌や新聞で目にします。作家の林真理子さんは、週刊文春のコラムで「朝日新聞を読んでいるインテリ家庭が、新聞とともに購読していることが多い。人気連載も多かったのに。休刊というのはやさしい言い方で、実際は廃刊ということ」と書いておられます。

　私が吉本興業に所属した43年前、若手の憧れの的であった明石家さんま兄さんが、週刊朝日を愛読されていました。それだけに、1985年（昭60）年2月1日号の人気コラム「デキゴトロジー」に私が取り上げられた時に「菊水丸、読んだで」と楽屋で言われた時はムッチャうれしかったなぁ…。

　取材は、その年の1月15日。うめだ花月の出番終わりのお約束でした。ところが、担当記者は現れず、昼食に出かけた頃にお越しになったようで「20分遅れてしまいました」との名刺が楽屋に届いていたのです。その記者こそ誰あろう、後のベストセラー「日々是好日」が18年に映画化されたエッセイストの森下典子さんだったのです。名刺はまさに珍宝なり。（河内家菊水丸）