菊水丸店主 珍宝堂

大相撲巡業とプロレス、同じ興行主だった時代の〝珍宝〟とは…

[ 2021年3月17日 05:30 ]

裏はなんとプロレス興行の看板!
Photo By 提供写真

 京都府相楽郡南山城村の自宅地下資料室には、今から67年前の1954年(昭29)年6月、千葉県木更津市で行われた大相撲巡業の板番付がございます。当時は人数の少ない部屋同士が手を組んだり、個別に各地をまわって部屋経営の財源を確保していたようです。

 これは、立浪・伊勢ケ浜部屋連合のもの。本場所とは違って、平幕の二瀬山が一行の中での最高位力士なので、巡業番付では大関となっています。

 そして、板番付の裏が、9月に木更津市営球場で開催のプロレス興行の看板。メインイベントは、千葉県知事杯争奪・木更津市長杯争奪の力道山&遠藤幸吉vsハンス・シュナーベル&ルー・ニューマンのタッグマッチ。

 後援が毎日新聞社と厚生省。しかも、雨天順延と書いてあります。記録を調べると、翌日が東京体育館、翌々日は福井県での興行が組まれていたので、順延は不可能です。大相撲巡業とプロレスの興行主が同じだった時代の珍宝でありましょう。(河内家菊水丸)

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