菊水丸店主 珍宝堂

「荒れる春場所」15日間開催にこだわらなくても…

[ 2020年3月4日 05:30 ]

11年の春場所は八百長問題で中止となりました
Photo By 提供写真

 「荒れる春場所」と言いますが、それは土俵上の勝負のことで、寒さゆえに故障者が出やすく、上位陣が前半で崩れることが多いことが原因とされます。しかし、2011年(平23)には、八百長問題で春場所が中止となり、今年は新型コロナウイルス感染拡大により無観客での開催となりました。これらの状況も荒れる春場所と言えるのかも知れません。

 八百長問題の時は、離れたファンを取り戻すために、平成の大横綱貴乃花親方(当時)が、中止となった翌年から大阪場所担当部長に就任しました。自らが広告塔となり、正面玄関で来場者を出迎えて写真撮影や色紙をプレゼントして、ファンサービスに務められました。

 私が所属する吉本興業本社にも表敬訪問され、新喜劇に出演してPRを展開。そのかいあって、再び大阪府立体育会館に満員御礼の垂れ幕を掲げるに至ったのです。

 それだけに、今回の無観客は相撲協会としても苦渋の決断だったでしょう。もしも、本場所中に感染者が出たら、その時点で中止とのこと。であるならば、15日間にこだわらずに、戦前のように13日間、11日間、或いは7日間に短縮して技量審査を行えば良いのではないかと思うんですがねぇ。(河内家菊水丸)

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