迷惑行為動画 住田裕子弁護士は“消えない傷”指摘「永遠に残る。忘れられる権利は行使できません」

[ 2023年2月1日 19:40 ]

フジテレビ社屋
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 元東京地検検事で弁護士の住田裕子氏が1日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)にコメンテーターとして生出演し、回転ずしチェーン店「スシロー」などの店内で顧客による迷惑行為がSNSで拡散されている問題についてコメントした。

 客の男性が指に唾をつけ、回転している寿司のネタに塗り付けたり、置いてある湯飲みや醤油ボトルの口をなめて戻したりする行為がSNSに拡散され、問題となっている。チェーンを運営する株式会社あきんどスシローは1月31日、迷惑行為を行った当事者と保護者から謝罪を受けたが、被害届は取り下げず、「引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処してまいります」としている。また北九州市などでうどんチェーン店を展開する「資さんうどん」でも、店の共有スプーンを使って、無料提供されている天かすをかき込む男性の様子が動画で拡散されており、運営会社は厳正に対処する方針を示している。

 迷惑動画を撮影し、拡散する当事者の心理について、住田氏は「その場その場でおもしろいことをやって、目立ちたいという、いわゆる社会への承認欲求なんですけど、実社会ではたぶんダメなのでネット社会でやってるんだと思うんです」と分析。一方で、「いったん画像がこのように出てしまいますと、もちろん刑事事件として告発されたら窃盗、器物損壊、業務妨害になりますけど、たとえ前科になろうが、ネットの社会はずーっと永遠に残りますから、忘れられる権利は行使できませんから、絶対まねしちゃダメだと思いますね」と、警鐘を鳴らした。

 こうした迷惑行為はSNSによって世界に広がり、一生消えない“デジタルタトゥー”となる。住田氏は「伝播作用がありますけど、若い人がこういうことをやったら、将来に禍根を残すということです」と指摘した。

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2023年2月1日のニュース