迷惑行為発覚後にスシロー株価下落…損害賠償は? 清原博弁護士「因果関係認められれば請求できる」

[ 2023年2月1日 15:39 ]

日本テレビ社屋
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 国際弁護士の清原博氏が1日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、回転ずしチェーン店「スシロー」の店内で顧客による迷惑行為がSNSで拡散されている問題について法的な観点からコメントした。

 客の男性が指に唾をつけ、回転している寿司のネタに塗り付けたり、置いてある湯飲みや醤油ボトルの口をなめて戻したりする行為が拡散され、問題となっている。チェーンを運営する株式会社あきんどスシローは1月31日、迷惑行為を行った当事者と保護者から謝罪を受けたが、被害届は取り下げず、「引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処してまいります」としている。また当該行為があった店舗は、岐阜市のスシロー岐阜正木店と公表した。

 この当事者が問われそうな罪について、清原氏は「恐らく器物損壊罪と業務妨害罪だと思うんですね」とし、「しょうゆ差しをなめる、これは使えないですね。だから捨てるということですから、器物損壊だし、お店にいろいろ迷惑をかけていますから、業務妨害ですよね」と説明した。

 清原氏によると、動画撮影に当たって、他の共犯者がいる可能性もあるという。「今回、被害届を出しているのは当たり前で、今回、撮影者とか、他の共犯者がいる可能性があるわけですよ。たとえ1人は謝罪に来ても、まだ他にいるかもしれない。だから警察に調べて欲しいという気持ちは当然だと思いますし、民事も同じですね。共犯者がいれば、共犯者全員を訴えて、損害賠償請求をするということになりますので、まだ事案の解明に至っていないわけですよね」と、今後を見通した。

 今回の問題が取り沙汰されるようになって以降、同社の時価総額が一時、約170億円下落した。MCの宮根誠司が「損害賠償となると、お客様が減る、親会社の株価が下がる。全国チェーンだとなると、とんでもない額になる」と話すと、清原氏は「その点は難しくて、因果関係の問題だと思う」と指摘。「醤油差しを差し替えた、湯飲み茶碗を消毒した、回転レーンを消毒した、この費用は直接的な損害なのでいいと思いますけど、売り上げの減少とか、株価の下落、ここまでいくとなかなか難しいんです」とし、「そういったものも一応、因果関係が認められるならば請求できると思います」と、自身の見解を示した。

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2023年2月1日のニュース