若者に人気の「チュチュアンナ」、19点のデザインに著作権侵害 ツイッター告発で発覚「行き過ぎた模倣」

[ 2023年2月1日 12:56 ]

チュチュアンナ公式インスタグラムアカウント

 下着・靴下・ルームウェアなどを販売する「チュチュアンナ」公式サイトが、商品デザインの著作権侵害をめぐる問題について、調査結果を発表。デザイン19点に法的な問題があることが確認されたことを報告した。

 同ブランドを巡っては、2021年8月に販売した「ポメラニアン柄のルームウェア」について、イラストレーターから「過去に公開されていたイラストと酷似している」と告発があった。これを受け同社は「弊社商品のデザインを担当したデザイナーに対する聞き取り調査を行ったところ、デザイン製作の過程において参考資料として収集した資料の中に、ご指摘を受けている当該作品が含まれており、デザインの類似の程度からも同作品の著作権を侵害して商品が販売に至ってしまっていることが発覚いたしました」と発表した。

 その後、「ポメラニアン柄のルームウェア」以外の商品に関しても著作権侵害の指摘があったといい、を2021年春以降に製作・販売した全商品について調査を実施。弁護士もいれた著作権法上の問題についての調査の結果、最終的な弁護士の判断として、合計19デザインについて法的な問題があることが確認されたという。

 同社は「弊社の商品製作の管理体制に問題があったと言わざるを得ない、重大な結果であると重く受け止めております」とし、「法的な問題がある商品に関しては、権利者様に対してお詫びをし、お話し合いの上、賠償金のお支払いを順次させていただいております。権利者様と連絡がつかない等の理由からお支払いに至っていない商品も現時点で6デザイン存在しておりますが、弊社といたしましては引き続き連絡を試みる所存です。また、権利者様より、ご了解いただいた13デザインについては、権利者様の了承のもと順次販売を再開させていただいております」と報告。

 原因については「デザイン製作を担当するデザイナーおよびデザインをチェックする企画部署をはじめ、経営陣及び社員一同の著作権に関する理解が明らかに欠如しており、それに加え他者が製作したデザインについて敬意をもって尊重するという態度が著しく欠けていたことにあります。製作の過程において、行き過ぎた模倣など法的にも倫理的にも問題のある行為が横行しておりました。また、デザイン案の確認を行う際にも参考資料と見比べて類似の有無を慎重に検討するなどは行われておらず、類似性のチェックが適切に機能していなかった管理体制にも問題があったと言わざるを得ません」と分析した。

 今後について「策定した『クリエイティブ製作ガイドライン』を厳守し、法的にも倫理的にも問題のない商品製作を進めていくとともに、定期的に問題が再発していないかの検証やガイドラインの見直しも行うことで、二度とこのような問題を起こさないよう社員一同取り組んでまいります」と記した。

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月1日のニュース